思考の素

音楽の聴き方と作り方@小泉由香

マスタリングエンジニアが教える音楽の聴き方と作り方 / 小泉由香

音マニアック度★★☆
入手困難度★★☆
おまけCDで良くわかる度★★★

CD制作を担うエンジニアの耳と思考。
この本には、音楽を聴く&作る技術に伴う、
ヒントが詰まっている。

音楽を聴くといえば、スピーカー。実のところ、置き方ひとつで音が全然違う。

設置方法について、解説している書籍やサイトも多い。

スピーカーの置き方

・正三角形の頂点にスピーカーと聴く人を配置。聴く人にスピーカーを向ける。

・二等辺三角形の短辺にスピーカーを配置、間隔は〇〇m程度にし、スピーカーの向き(角度)は聴く人に。

・スピーカーは、壁からは左右均等の距離。スピーカー後ろの壁からは〇〇cm程度は離す。

当スタジオでも、スピーカーを設置するにあたって、二等辺三角形の配置を意識した。

巻き尺やレーザー墨出し機を使って、高さ・幅・角度・聴く位置の調整を行っている。

スピーカー設置は難しい

本で読んだといっても、杓子定規に「スピーカーの間隔は〇〇cm。角度は〇〇度」なんて、当てはめればOKとはいかない。

距離&角度をきちんと測って設置してみたものの「あれ?なんだか音が真ん中によっていて…左右への広がりが少ない感じがする。」なんてことはざら。

部屋のサイズ、壁や床材の環境など、様々な要因が影響するので、一筋縄ではいかないもの。

 

とあるスタジオにて。
「スピーカーの先に私」の図。

 

スタジオを作った時、音を聞く環境を整えようと “CDを聴いては、スピーカーの場所を微調整する” を、繰り返していた。

とりあえず、自分が自然な感じで聴くことが出来ると思う場所に設置できたのだが、ここで思ったのは…

「他のエンジニアの方は、どんな手法でスピーカーの設置場所を決めているんだろうか?」という疑問。

知り合いのエンジニアに会った時「ところで、スピーカーのセッティングは、どんな風にしてます?」と聞くのも、初歩的すぎて失礼にあたるんじゃないか?と思ったりもして、なかなか聞けずにいた。

雑誌のスタジオ拝見の記事や写真を参考にしつつ、スピーカーの設置場所を探るも、「この位置に設置している理由」などは、なかなか記事でも見かけないものだ。

音楽の聴き方と作り方:小泉由香著

そんな中、「音楽の聴き方と作り方@小泉由香」という書籍が発売された。

著者の小泉由香さんは、マスタリングスタジオ・オレンジの代表。Worksにはオリコンランキングに登場する著名なアーティストの作品がならぶ。

ちなみに、マスタリングとは・・・


オーディオ・音響機器を用いて、音楽作品(音源)を加工し、CDやDVD、ブルーレイ、配信用など、用途に合わせて、音質、音圧を調整すること。(wikipediaから抜粋)

本が販売されていたサイトにて、出版社のコメントを読むと…

この本のどこがすごいかと言えば…
小泉さんの元に丁稚奉公でもしなければ知ることができなかったであろう、耳の鍛え方、耳の解像度の上げ方が、解説されているところ。

これは買うしかない。
興味を持った私は、即ポチリ。

書籍を読んでみると、第一章「耳を鍛える」の中で、スピーカーのセッティングについて書かれていた。

ちょうど、スピーカーのセッティングに試行錯誤している時期と重なり、先人の知恵を積極的に借りることにした。

たとえば、スピーカーの聴く人への向き(角度)を決める際には…

「日頃から良く聴いているCDを再生してみて、何の楽器が左右どの位置にあるか分かればOK。そうでない場合は、角度を正面向きに変えてみて少しわかるようになったと思った点でストップ!」

なるほど。
具体的な解決方法の指南は、調整方法の解像度もあげてくれる。

 

スピーカー台
※Tips:「場所を動かす際には、マスキングテープで印を付けておく」

 

「こう感じたら、こうしてみるといい。」と、具体的な方法が多く記載されているのは、とても嬉しいところ。

スタジオアントラップのスピーカーの場所決めに、大いに参考にさせてもらった。

残念ながら重版未定

第一章に、スピーカーのセッティングについて書かれているが、それは書籍の一部だ。

書籍のタイトルは「音楽の聴き方作り方」。

第二章では、音楽の作り方についても書かれている。

ただ、作り方といっても “作詞・作曲”という話では無く、マスタリングと言う作業を通じて、音楽(音源)がどのように変わっていくか、作られていくか?変化していくか?が解説されている。

「文章で書かれていてもなぁ~。実際に聴いてみないと分からない。」と言う方がいても大丈夫。

実際に試聴可能なCDがおまけで付いているので、実際に体感可能。

 

※おまけCD付き

 

現在は、中古本しか販売していないサイトもあるが、残念ながら重版は未定。

一部、図書館でも借りられるるので、ご興味があれば是非、チェックプリーズ。

 

※ちなみに、滋賀県内は見当たらず・・・大阪市立図書館は蔵書がある模様。

 


 

★Pick Up!!★

 

 

ABOUT ME
Taicho
Taicho
studio untrapのサウンド担当。美容院の息子に生まれた影響からか。第一印象の人当たりは良し。「早く家に帰りたい」と「大丈夫、何とかなるじゃない~」が口癖。無難かつ合格ラインを見極めて進む『良い塩梅』派。
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