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エド先生の息子はメジャーリーガー

メジャーリーガー‥思い出すあの人

先日、シアトルマリナーズのイチロー(Ichiro Suzuki)選手が引退を発表した。

その後、ニュースやワイドショーでは、イチロー選手の引退会見や功績についての話題で持ちきりだった。

 

 

ついには、ワイドショーにて、イチロー選手の父“チチロー”さんのインタビューまで。

様々なインタビューを見ながら思い出したのは、あるメジャーリーガーの父についての話。

「Ah..you like baseball?」

サンフランシスコで専門学校に行っていた時、Music Production(音楽制作)の授業があった。

先生の名前は、エド。
体形はマツコデラックス級。

彼はピアニストだったが、ピアノを弾く際に「お腹が邪魔になるにちがいない」というくらいの巨漢だ。

エド先生は最初の授業で、自身の名前について「俺の名前は、日本の首都のオールドネームと同じ。エド=江戸だ。」と自己紹介していた。

外国人ダジャレ、初体験である。
ちなみに、日本人以外には、このネタは通じなかったと思われる。

この「名前のダジャレ」がわかってもらえる日本人にだけ‥

ハーイ、マサト。
マイネームイズエド。
知ってる?エド=江戸。
ガッハッハ♪

と、いつも同じつかみで話しかけてくれた。

 

 

エド先生の授業がある日は「今日も名前ネタでスタート?はい、来た~っ♪」と、感じていたことは置いといて、ある日、会話の中で「Ah..you like baseball?」と尋ねられた。

「野球は好き。小学校が終わってから、よくグランドで野球してたよ。」と答えると「俺の息子も野球しているんだ。今でもピッチャーとしてプレイしている。」とエド先生。

「アメリカでも草野球とかあるんや。そういえば、映画とかで良く街中のグランド(バックネットがあるだけの広場みたいなところ)で野球するシーンがあるよね。」と思っていたら、一枚のポストカードを見せられた。

そこに写っていたのは、彼の息子のユニフォーム姿。ユニフォームの胸元には、EXPOSと書かれたロゴ!

なんと息子は、現役バリバリのメジャーリーガーだったのである。

「マジか?息子がメジャーリーガー!?いや~、自慢の息子さんですね!」と、盛り上がる会話。

※こちらは後日もらった、息子さんLA時代の雄姿。

その日以来、会話のつかみだった「エド=江戸」ネタは姿を消し、「昨日は、息子のチームが勝った。」「息子にセーブポイントがついた。」と、盛り上がる野球トーク。

いつの間にか、息子さんのチームが勝った負けたという野球ネタが、朝の挨拶となったのである。

皆に愛されたエド先生

専門学校を卒業してから二十数年。

エド先生はどうなさっているのだろう、とインターネット検索してみた。

検索結果には「メジャーリーガーの父」という顔の他に、2014年にお亡くなりになられたという記事を見つけた。

「地域の人に愛されたサンフランシスコのビアノレジェンド(伝説のピアノ演奏家)」と評している記事もあった。

 

 

専門学校の校長は「エド先生は、サンフランシスコのミュージシャンの巨匠で、今、この界隈で活躍している音楽家やスタジオミュージシャンの皆から慕われている父親みたいな存在。」と言っていた。

また、ある記事の中には” Big Ed”(ビッグ エド)の文字も発見。アメリカ人から見ても、やはりエド先生は“巨漢”だったようだ。

エド先生の息子さん。wikipediaによるとシアトルマリナーズで、どうやらブルペンコーチをしていたらしい。

イチロー選手の父チチロー氏のインタビューを見る度、私は、メジャーリーガーの父エド先生のガッハッハ・スマイルを思い出すのであった。

ABOUT ME
Taicho
studio untrapのサウンド担当。美容院の息子に生まれた影響からか。第一印象の人当たりは良し。「早く家に帰りたい」と「大丈夫、何とかなるじゃない~」が口癖。無難かつ合格ラインを見極めて進む『良い塩梅』派。
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