先日、Amazonで「ようこそ映画音響の世界へ」というタイトルのBluerayを発見。
パッケージには「映画の感動を作り出す職人たち。その知らざれる仕事の秘密が明らかに。」とある。
今でも、映画音響に興味津々の私。買わない手はないと、思わず購入ボタンをポチリ。
ようこそ映画音響の世界へ MAKING WAVES
一般人ウケ度 ★☆☆
秘密が明かされる度 ★★☆
映画音響の歴史紹介度 ★★★
音楽、声、効果音など、映画を彩る様々な音はどのように作られ、どういった効果を生んでいるのか。
映画に命を吹き込む映画音響の世界とその歴史を紐解く、感動と興奮に満ちたドキュメンタリー映画。
その道のスペシャリスト、ベン・バート、ウォルター・マーチ、ゲイリー・ライドストロームたちへのインタビューと共に、“音”が映画にもたらす効果と重要性に迫っていくのが本作。
届いたBluerayを見てみると‥
商品解説にもあるように映画音響の歴史や、技術の進化、一口に映画音響と言っても、どんな仕事の分野があるか等が紹介されている。
私が興味深く見たのは、サウンドデザイナー*の巨匠たちのキャリアスタートに関する話。
「子どもの頃にラジオドラマやTV、映画の効果音に興味を持ち、実際にテープレコーダーなどを使って効果音を作っていて、それが仕事へと繋がっていった。」
興味を持ったら自分でやってみる、そしてハマっていった、と話す巨匠たちの共通点が興味深かった。
*サウンドデザイナーとは、「映像やメディアにおいて主に効果音を製作する人のこと。(wikipediaより)」
「巨匠の仕事場」訪問記
ソフトの中で登場するサウンドデザイナーのベン・バート氏。
「スターウォーズ」や「インディジョーンズ」等、大ヒット映画の効果音の制作を担当。ルーカスフィルムのサウンドデザイナーとして活躍されていた方だ。
そのルーカスフィルム(ジョージ・ルーカスの映画制作会社)の本社があるスタジオは「スカイウォーカーランチ(牧場)」と呼ばれ、その中にオーケストラの録音が出来る巨大なスタジオや、効果音制作用スタジオがある。
幸運なことに、二度、このスカイウォーカーランチを訪問したことがある。
一度目は、ゲーム制作会社員時代。
たまたまルーカスゲームのローカライズ(日本版)を勤めていた会社が担当していて、その打ち合わせとして、会社から開発担当の社員達一行がスカイウォーカーランチを訪問することを聞きつけた。
「マジですか~、行きたいな~。空港で待ってたら連れてってくれませんかね?」なんていう冗談とも本気とも思えない会話を、当時の上司していると、「空港で待ってたら、帰れとは言えないよね~(笑)」と返してきたので、ダメ元で有休をとって渡米してみた。
「行きたい~」のきっかけになったPROSOUND誌の特集
その上司が、飛行機の中で「あの~社長、実は…アリカワ君が空港におりまして…」と事情を説明すると「それは、帰れとは言えないね。」と狙い通り同行を許可してくれたのだ。
スカイウォーカーランチでは、社長たちの打ち合わせ中にランチ内を案内していただけることになり、効果音制作スタジオやADR(撮影と同時録音できなかったセリフを録音して置き換える)録音スタジオ等を見せていただいた。
今も残る当時のメモ。
参考になりそうなスタジオのアイデアは、即メモをした。
ADRスタジオでは、案内担当の人が「そこの椅子に、ハリソンフォードが座ってセリフを録音したんですよ。」と教えてくれたので、ちゃっかり「あのぉ、その椅子に座っていいですか?」とミーハーなお願いしてみたところ…
「YES, Go a head!」と、お許しを得るられたので即着席。
「貴方、面白い日本人ね。」と言われたが、貴重な経験は良い思い出だ。
その後、昼食時に社内にあるバイキング式レストランで、ジョージルーカスとバッタリご対面したが、さすがにミーハーぶりはなりを潜め、遠く眺めるだけだった。
二度目に訪れたのは専門学校時代。ちゃっかりと案内図を入手した。
我が家の家宝
このスカイウォーカーランチは、カリフォルニア州マリン郡の山の中にある。
敷地の中に、人工池、ソフトボール場、フィットネス場、そして、消防署まで完備している広大で自然豊かな場所。
昼食中、ガイドしてくれた方が「自然豊かな環境の中で制作を行うと、いろんなアイデアが生まれてくるし、精神衛生上もいいんですよ。」と伺った。
その言葉をちゃっかり頂戴した結果…スタジオアントラップは山の中にある。
ちなみに、スカイウォーカーランチに比べると、十万分の1以下の超ミニミニミニスタジオです。
<Pick Up !!>
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