先日、滋賀県大津市の日本民謡 晃和会 様からのご依頼で「江州音頭」の収録を担当した。
「江州」というのは近江国、現在の滋賀県。
「音頭」と言うのは、「多くの人が、歌につれておどる踊り。その曲。(デジタル大辞泉より)」のことだ。
江州音頭といえば盆踊り
この「江州音頭」は、滋賀の盆踊りの定番曲。
音頭の中に何度も出てくる代表的なフレーズが、「そりゃ~、よいとよいやまか、どっこいさどせ」。
この言葉の意味は「宵(夜)から、宵が真っ赤(朝)になるまで、どっこいさーのせと、夜を通して働く(踊る)」という意味があると言われている。
私の地元でも、盆踊りは町内全域から人が集まる一大ダンスイベント。
もちろん、江州音頭に合わせて踊る。若者から老人まで参加した踊りの列は、約1kmになるほどだった。
「江州音頭」は盆踊り以外、小学校の運動会でも使われた。
こちらは、全校生が参加して輪になって踊る一大ダンスパフォーマンス。
当時、使用されたのは、村田英雄氏が歌うヴァージョンだった。
歌詞の中に出てくる「三上山の大百足」「琵琶湖のエリ漁法」「繊維工業は滋賀を代表する産業」を、今でも覚えているのは、運動会前に何回も全校生リハーサルが行われたからかもしれない。
※エリは、琵琶湖の漁法だ。
ちなみに、リスの世代は、盆踊りが身近になかったらしく、初の江州音頭に興味深く聞き入っていた。
音頭収録は初
和楽器“琴”の収録の経験があるが、民謡、音頭の収録は初めて。
今回、「日本民謡晃和会」「日本民謡山野会」「滋賀西藤会」の三団体から収録に参加された。
収録するのは、歌(音頭取り)、合いの手と、お囃子(打楽器)。
今風に言うと、リードボーカル&コーラス&パーカッションだ。
お囃子で使用される楽器は、錫杖(しゃくじょう)・鉦(かね)・拍子木(ひょうしぎ)・太鼓(たいこ)。
私もあまり聞いたことのない楽器の「錫杖」は、僧などが持ち歩く杖(つえ)の、先端についているやつ。
地面に杖が着くたびに「カシャン」となるアレだ。
総勢7名による息のあった演奏をいざ収録。
収録方法は、音頭取り(リードボーカル)氏に、ヘッドホンをしてもらう方法も考えたが、今回は不採用。
皆さんがいつも演奏しておられる形に近い環境(同時収録&同場所にて)で演奏してもらうことにした。
音頭取りサポート?
音頭取り氏の横には、サポートの方がスタンバイ。
村田英雄「江州音頭」は、4分弱だったが、収録した曲は20分をこえる長さ。
何をされるのかというと、ひとフレーズを歌い、合いの手が入る瞬間‥ペットボトルを音頭取りに渡し、喉を潤してもらうという早業。
※ナイスコンビネーション!!
餅つきのコネ手を思わすようなコンビネーションが、何度も見られた。
20分を越える音頭を歌いきる音頭取り、合いの手隊、リズムをキープし続けるお囃子隊、皆さんの体力と経験値に脱帽。
踊り手以上に、演奏する側も体力を必要とするのが、江州音頭かも知れませんぞ。
レコーデイング風景も凄いですが、長さも凄い! 運動会で踊りましたね。フォークダンスは学年で、江州音頭は全校生徒でした。懐し~。
ですよね~♪といいつつ、どんな振付だったか思い出せません。。
はい、同じく思い出せません。実家が今の場所に引っ越して、そこの夏祭りで踊った時に、所々違う!って思いました。地域や団で違うのかも知れないですね。