お仕事手帖

Musen Kranz / 安達萌

2019年11月、一年越しのCDプロジェクトが完成。

茨木市のアマービレ楽器様からのご依頼で制作を担当したピアニスト・安達萌さんのCD。

タイトルは「Musen Kranz」。ドイツ語で、「音楽の花輪」という意味です。

スタートは年末のコンサート収録から

2018年末、大阪のクラシック音楽専門ホール・いずみホールで行われたアマービレ・フィルハーモニー管弦楽団の第7回定期演奏会から、CD制作はスタート。

安達さんによるピアノと、アマービレフィルとの共演。

 

 

柴田真郁氏の指揮による、ショスターコビッチの「ピアノ協奏曲第2番 ヘ長調 作品102」を収録した。

作曲者のショスターコビッチ(Dmitrii Dmitrievich Shostakovich)氏は、ソビエト連邦共和国時代(現:ロシア)に活躍され、私自身は「あまり聞いた事の無い名前だな・・」と思ってたが、彼の作曲した交響曲「7番」はアリナミンV(1990)のCM、交響曲「5番」は部長刑事(1958~1990)のオープニングでも使われた。

さて、この「ピアノ協奏曲第2番 ヘ長調 作品102」はどんな曲かと言うと・・・

「軽くくつろいだ内容の作品。全曲の随所に既存曲のパロディを思わせる節を持つ。ディズニー映画の中でも使われた。」とは、wikipediaの解説。

総勢38名のオーケストラに負けない、安達さんの力強いピアノが第一楽章から響く。

第二楽章は、雰囲気ががらりと変わって、ちょっと陰りのある雰囲気のピアノがオーケストラをリードしていき‥第三楽章は、さらに一転。ちょっと楽しい雰囲気のある旋律が続き、クライマックスへ。

どんな録音でも、その一瞬は二度とない。

それでもやはりコンサート録音は、身体に緊張感が走る特別な瞬間だった。

ピアノソロの収録は、静岡へ

「Musen Kranz」のメインは、安達さんのピアノソロ。

収録は、浜松にある河合楽器の竜洋工場へ。工場内のホールにて収録を行った。

使用したピアノは『Shigeru Kawai』。

 

 

河合滋氏(河合楽器の二代目社長)の名前がついている、河合楽器のピアノ作りの集大成のピアノだ。

ピアノ工場の中にあるホールに設置されたピアノ。ピアノ作りの職人の皆さんの手により、万全の調整がされている。

当日、収録前にピアノを弾いていた安達さんからは、「ずっと弾いていられそう・・・と感じるくらい、自分の思っている通りにピアノが反応してくれる。」という言葉。

確かに、綺麗な響きの中にも、重厚な安定感を感じられる音だった。

この日は、ピアノソロ8曲を一日かけて録音。

お昼休憩には、まさに浜松という昼食「うな重」をごちそうになり、スタミナをつけて収録に挑んだ。

いつも思うのだが、収録に向かうピアニストはタフだ。安達さんも、朝から夕方まで、ひたすらピアノに向かう。

 

 

録音音源を確認する際には「う~ん。ここはもう少し一音一音が際立ってるように弾きたい。もう一回、弾きますね。」と言い、またピアノへ。

時間の許す限り、安達さんと私は、演奏に向きあい続けた。まだ暑い7月のこと。

デザインも担当。‥が、思わぬトラブル発生。

音源が出来上がる10月。
CDをプレス会社に提出しようと思ったら‥トラブルが発生。

関東を直撃した台風19号・20号が、製造工場を直撃したのだ。

工場は被害を免れたが、従業の皆さんが被災されていて、製造が止まるという事態がおきていた。

複数の工場にて、製造を分散して進行しているが、製造期間が通常よりも10日ほどかかるということで、締め切りが急遽前倒しになった。

ちょうどデザインにかかり始めた時期で、デザイン担当のリスは、連日夜を徹しての作業がスタート。

でも、今回のデザインは、素敵な写真の数々に助けられた。

写真の表情が豊かだとイメージが膨らみやすく、デザインスピードも、気持ちもあがる。

 

仕草も表情も素敵な写真のバックインレイ

 

安達さんをはじめ、楽曲解説をしてくださる方、楽器店の担当様の協力を得て、なんとか前倒しの〆切にも間に合わすことができ、無事予定通り11月16日に発売。

ほっとしたと同時に、大切な一枚に関わることができた嬉しさを感じている。たくさんの方々の手にCDが届きますように‥♪

安達さん、アマービレ楽器の皆様、どうもありがとうございました!

 


 

< Pick up ☆ >

11月16日CD発売コンサートは、新設されたAmabile Sala (新設アマービレ楽器様のホール)にて開催されました♪

 

アマービレ楽器HP(アマービレ通信9)より

アマービレ楽器instagram

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