めでたい会議

映画が先か?原作が先か?

現代、ドラマや映画は、小説が原作というものが多い。

有名なのは、アガサ・クリスティー「オリエント急行殺人事件」や、J・K・ローリング「ハリーポッターと賢者の石」。

日本の作品では「君の膵臓を食べたい」「舟を編む」「ゴールデン・スランバー」など、上げればキリがなく、中でも「マスカレード・ホテル」「ラプラスの魔女」「白夜行」「人魚の眠る家」など、東野圭吾さんの作品は特に多い。

先日、以下の議論に発展した。

・小説を読んでから、映画を見るか。
・映画を見てから、小説を読むか。
・はたまた、どちらか一方か。

引っ越し大名!

その議論の元となったのが、この夏公開の映画「引っ越し大名!」

原作は、“引っ越し大名”とあだ名された実在の大名・松平直矩をモチーフにした土橋章宏氏 原作の小説『引っ越し大名三千里』。


姫路藩書庫番の片桐春之介(星野源)は、書庫にこもりっきりで人と話すのが苦手な引きこもり侍。

あるとき、藩主の松平直矩(及川光博)は、幕府に姫路から大分への国替え(引っ越し)を言い渡される。当時の”引っ越し”は全ての藩士とその家族全員で移動するという、費用と労力がとてもかかる超難関プロジェクト。これを成し遂げるには、引っ越し奉行の手腕にかかっている。お国最大のピンチに、いつも本ばかり読んでいるのだから引っ越しの知識があるだろうと、春之介に白羽の矢が立つことに。

突然の大役に怖気づく春之介は、幼馴染で武芸の達人・鷹村源右衛門(高橋一生)や前任の引っ越し奉行の娘である於蘭(高畑充希)に助けを借りることに。こうして引っ越しの準備が始まった!

人数10,000人!距離600km!予算なし!?
果たして春之介はこの一世一代のプロジェクトを知恵と工夫で無事に成し遂げ、国を救うことができるのだろうか?!

引っ越し大名 公式サイトより引用》

 

現在、映画公開を控え、小説も売れている様子。

・主演:星野源さん
・知恵と工夫&チームで乗り越えていくお話
・コミカルタッチ

という三要素がとてもリス好みで、今とても注目している映画。

そして、映画を見る前に原作を読むべきか考えていたところ、話が膨らんでいった。

ストーリーを感じる時‥映像 or 本?

インターネットの論評や感想、コメントサイトを見ていると、「原作の方が良かった」「映画にすべきではなかった」等、少々残念な感じのコメントが多いように思う。

映像になると、原作を超えることはムズカシイのだろうか?

 

映像化のメリット
ストーリーのあらすじがつかみやすい。視覚の他、音楽や効果音など表現の幅が広い。約2時間半で堪能できる。
映像化のデメリット
作り方によっては、端的になる。また、原作を読んだ人にとっては、配役など自分のイメージとの違和感を生む可能性がある。削ぎ落とされるお話も多いので、余白の要素が少ない。

 

映像化するにあたって最大のポイントは、視覚化によって世界観を保てるかどうかだと思う。

とはいえ、原作を読んだ時、“その読者”の頭の中でのイメージは100人いれば100様、もちろん予算などの制限もあり、すべての人のイメージ通りの映像にはならないのが普通。

表現の世界において、誰もがいい!というものは作れない。

でも、ヒット作を作る上で、人気のある小説を原作とするのは、理解できる流れ。映画化において、オリジナルストーリーが展開される場合も多々あり、原作・映画それぞれを好きな人達の想いが混在する。

原作をくつがえした映画

 

 

よく考えてみると、リスが読んだ小説が映画化されているというものは、とても多い。

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」「エベレスト~神々の山嶺」「図書館戦争」「植物図鑑」「容疑者Xの献身」「告白」「贖罪」「阪急電車」「祈りの幕が下りる時」「人魚の眠る家」「プラチナデータ」「冷静と情熱のあいだ」「東京タワー」「グリーンマイル」‥等

 

東野圭吾作品は、図書館でほとんど読了したので、とくに多め。

この中で、映画を見たのは、半分くらい。配役や予告を見て、小説のイメージのままで置いておこうと思ったものもある。

逆に、映像を見てみようと思った中で、これは良かった!と思ったのは「疾風ロンド」。

 

 

小説を読んだ時、なんか拍子抜けというか、現実的ではない展開にいまいち入り込めず、うーーん‥と思っていたところ、映像化では、笑撃のサスペンス!として、コメディタッチに展開。

ムロツヨシさんや生瀬勝久さんらの演技で一層おもしろくなり、小説よりも映画が好きな作品となった。

でも、映画のレビューを見てみると「小説のイメージが崩された!」「サスペンスをコメディにするのはどうか?」など、辛辣な意見が多く、人それぞれだなーーと実感。

そして、リスの意見は、たいがい世間とはズレている。

そもそもの原作論

私達の傾向としては‥

・隊長は、映像派。
・リスは、小説→映像 or 映像。

映像を見てから小説を読むパターンは、ほぼない。

リスとしては、あらすじを知ってたら、よほどでなければ、読む気がおこらない。

でも、小説が先の場合は、映画ではあのエピソードは削ぎ落としたのね、とか、このサントラ合ってる!とか展開を知った上での観点で楽しんでいる。

 

映画「マスカレード・ホテル」はまだ見てないけど、小説は続編を読み進め中。

 

隊長はというと、小説を読んでいたのは高校生がピークで、最近読む本は、専らビジネス書や専門書系ばかり。

リス「原作を読んでて、映画も見たのってなに?」

隊長「うーーーーーん。ないかも。」

リス「え?さんざん話してきて、無いんかい。映像がやっぱ好きなん?」

隊長「だって、読むのめんどくさいやん。映画やったら、すぐ見れるし。」

部屋に “ちーん” という音が響いた瞬間。

楽しみ方は千差万別。
『どう楽しむか?』であって「読まない・見ない」という選択も、楽しみかたのひとつ。

ひとまず、隊長の意見は参考にならず。
読んでから見るのも楽しそうだし、あえて読まないのもいい。ううむ‥「引っ越し大名!」公開の8月まで、もう少し悩むことにします。

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Taicho and Risu
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