ひょんなことからランニングをはじめ、数年前に2回フルマラソンを完走したものの‥私にとっての「42,195km」は、かなり大変な距離。
しかし、世の中には、フルマラソンをものともせず、その倍以上の距離である100kmを、一日で走破する人達がたくさんいるらしい。
昨日、大阪で行われた「第11回 水都大阪100kmウルトラマラニック」
我がランニングの師匠が走ると聞きつけ、京都マラソンでお世話になった恩返しに、応援に行くことにした。
水都大阪100kmウルトラマラニック
大会の名前は「第11回 水都大阪100kmウルトラマラニック」
2009年に第一回が行われ、10年以上も続いているという歴史ある大会だ。100kmの大会と同時に、70kmを走る大会も開催されている。
100kmの参加者は700人!! 70kmも200人近い参加者が・・・ウルトラマラソンマンが大勢いるらしく、申込多数で募集人数枠はすぐに埋まってしまうそうだ。
100kmのコースは、早朝6時半に大阪城をスタート。
淀川沿いの毛馬水門と淀川河川公園・枚方地区を二往復し、その後、ゴールの大阪城へ向かう。
※淀川沿いのコースは、地域の方のランニングや、サイクリングの方も行きかう。ところどころから声援も。
「4月の終わりの気候が良いこの時期、川沿いを走るのは気持ちよさそう。」なんて勝手に想像しつつ、いざ応援へ。
応援には、京都マラソンを一緒に走った仲間が駆けつけ応援団を結成。ランニング師匠の100km走破の後押しをするのだ。
暖かい春の日。淀川沿いの風が気持ちよいが・・・
日曜日・晴れ・気候の良さという三拍子が揃った日になった為か、公園には家族連れや若者のグループがいっぱい。
子供の遊ぶ声や、若者の笑い声がする中を、ゼッケンをつけたランナーが行き交う。見かけはほのぼのとした風景だが、ランナーの心中に、ほのぼの感は微塵も無いだろう、と予測する。
ちょっと試しに、川沿いを歩いたり走ったりしてみたが、風がけっこう強い。
追い風は背中を押してくれそうだが、向かい風になった場合は、行く手をさえぎる敵となりそうで恐ろしい。「川沿いのコースを走るときは要注意」だと、心に刻んだ。
そして、この陽気。
歩いているだけで汗ばむ気温は、ランナーにとっては少し暑すぎる気がした。
軽く走ってみたが、すぐに汗だく。
手持ちのペットボトルが、あっという間に空になる。
熱中症になるんじゃないかと思うくらいの気温だ。
もう一つ「春先の大会。思わぬ陽気には要注意。」と、心に刻んだ。
※公園には、寄贈されたチューリップ畑。
ランナーを応援?見守っている。
応援は、折り返しの枚方地区公園で行うことにした。
「残りの距離が頭によぎりだしたら苦しみが増す」というフルマラソンでの経験から、残り1/4ぐらいの地点が、ちょうど応援に適しているのではと考えたからである。
さらに、私が応援団として参加することは秘密にしてもらった。
突然、声をかけ登場するというサプライズ応援を実行し、落ちかけたテンションを回復してもらうのが狙いである。
午後3時を回った頃、ランニング師匠を発見。
コースの地図を見ると、ここまでで70kmをこえる距離。少々、足取りは重そうだ。
こっそり近づき声をかけると「ウヮ~、来てくれはったんですね!! 」と、サプライズ成功。
その後に「いや~、しんどい。苦しいですわ~。」と。そらぁそうだ‥この時点でなんせ70kmも走っているのである。
少々弱気な言葉が飛び出した時、師匠から京都マラソン時に伝授してもらった理論「それは脳がやめさせようとしてるだけなので、ただの“気のせい”。残りは1/4、余裕で行けますよ♪」と、笑顔で返しておいた。
応援団からも「残りの距離が見えてきましたね~あとちょっとですやん。といっても、まだ20km以上ありますが・・・」やら、「あまり無理をせず・・・でも、ここでやめたら後悔するかも・・・」など‥応援したい気持ちと、凡人には想像できない100kmを無茶に後押しできない気持ちが入り交ざった励ましの声。
最初は死にそうな顔だった師匠も、少しづつ生気を取り戻し、少しだけ笑顔が戻ったように見えた。
「残りの距離、歩くかもしれまへんけど頑張りますわ~」と残りの二十数キロに挑む師匠の背中を見送った。
※枚方エイドステーション。
ランナーのオアシスだが・・・ここは足切りの関門にもなっている。
私の応援は、ここで終了。無事完走されることを祈るのであった。
午後7時半を回った頃、大阪城で待っていた応援団から、ゴールする師匠の写真が送られてきた。
走破タイムは13時間と少し。半日以上も走り続けられる体力&気力に脱帽である。
私のサプライズ声援が、どのくらい効果があったかは不明だが、少しでも完走の為のお役に立てたなら幸いである。
祝100kmマラソン完走。たいへんお疲れさまでした♪
そして今日「昨日は無事、完走できました。応援感謝。」のメッセージが届いた。
そのメッセージの最後に「皆で、ウルトラを完走する会を作りましょか?」という一文が。。
もちろん、私は「即・退会」でお願いします。
補足説明:100kmは、うちの家から名古屋まで。
こうして地図にしてみると、その遠さに驚く。想像するだけで倒れてしまいそうだ。
ウルトラマラソンマン、おそるべし。