椅子から立ち上がる時。
ちょっと疲れていて立ち上がる時。
重いものを持ち上げる時。
「よっこいしょ」という掛け声の出番だ。
特に年配の方が発していることが多く、若者が「よっこいしょ」を使うのは、あまり見かけたことがない。
スタジオの3階リフォームプロジェクトが続いていた時、コンクリートブロックの運搬、木工、塗装等々を肉体労働が続き、少々お疲れだった隊長&リス。
身体の節々が筋肉痛の中、リスが「よっこいしょ」と言いながら、ハサミで紙を切り始めた。
アラフォーのリスは、最近急に「よっこいしょ」を使う頻度が増えたように思う。
かっこわるいし言わないでおこうと思うのだが、気づけば発しているらしい。
そんな会話をしていたら、次にリスが「よっこいしょ」に変わる言葉がないかと考え出した。
ポイントは「動作を補助してくれる言いやすい言葉」かつ、「よっこいしょ」と発していると気づかせないスタイリッシュな響きがあること。
こうして「よっこいしょ」に変わる言葉を考えよう会議が突然スタートした。
「よっこいしょ」はどこから?
ちなみに、この「よっこいしょ」。
六根清浄(ろっこんしょうじょう)という言葉からきているという説があり「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」⇒「どっこいしょ」⇒「よっこいしょ」と変化したらしい。
六根(眼・鼻・耳・身・舌・意/心)の働きのことを指し、「不浄を見ない・嗅がない・聞かない・触れない・味あわない・思わない」と、身も心も無垢清浄になろうという祈りの言葉。
修験者が山を駆け上がるとき「ろっこん~しょうじょう~」など掛け声を上げる。それがいつの間にか、日常で力を入れる時に使われるようになったそう。
そういえば昔「六根清浄~♪登らせたまえ~♪」といって、祖母が木曽御嶽山に登っていたことを思いだした。
「よっこいしょ」には、年配感が醸されて恥ずかしい感覚もあるのだが、ちゃんと効用もあるらしい。
発音する時に息を吐き、力みが無くなり、自然に力を入れることが出来る。それが、腰痛対策や、腰の負担対策に繋がっているという説も発見。
確かに、整骨院の先生も、身体を動かす時に発する声は、身体への準備になっていると話されていたような。
ハンマー投げや、砲丸投げで、声を出している選手も見る。
「よっこいしょ」に変わる言葉のポイントは?
「よっこいしょ」の音について、隊長が分析してみる。
「よっこいしょ」(どっこいょ)と発する音には…
「母音『い』」「母音『お』」「促音(そくおん)・拗音(ようおん)」に秘密がある。それは‥
● 促音「っ」をきっかけにして、体は動作準備に入る。
● 母音の「い」を発音する為に、口は歯を食いしばる形になる。
● 母音の「お」を発することで、息を吐きだし、力を入れることが出来る。
● きっかけ(促音)⇒準備(母音「い」)⇒発進(母音「お」)の三弾活用の完成だ。
促音とは「っ」のこと。
拗音は「きゃ」「きゅ」「きょ」などのように、小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」を添えて一音で発音するもの。
さて、言葉のからくりを紐解いてみたところで、言葉探しの旅にでる。
探せ!ニューワード!
言いやすさを考えると、日常生活において、普通に使っている言葉がいい。
でなければ、新しい言葉を覚える必要があるので、無意識に発する掛け声として向いてない。
先程のルールにのっとって検討していたら…
その後もしばらく考えたものの、「ちゅうざいしょ」を越える言葉は見つけられず。
またしても、リスが「よっこいしょ」とを買い物袋を運んでいる。
「よっこいしょ」に変わるスタイリッシュな新ワードを探す旅は続きます。
情報、求む
普段使っている言葉も、色んな語源や説があって面白い。
まさかこんなトークから、祖母との登山の記憶を思い出すとは思っていなかった。
なかなか面白い言葉探し。力が入りやすく掛け声になりやすい言葉が欲しいですね。難し~。
そう思うと「よっこいしょ」ってよく出来てるんですよね。これだけ長きにわたって浸透したのも頷けます。かっこいい掛け声、作りたいです~(笑)