フジテレビのドラマといえば、月曜日の午後9時枠の『月9』。
今でこそ、医療や推理など、様々なストーリーが展開されているが、80・90年代には「東京ラブストーリー」「101回目のプロポーズ」恋愛やサクセスストーリーが一世を風靡。
その月9枠で、2003年に放送された「ビギナー」は、ちょっと変わった感じのドラマだった。
ラブストーリーじゃなく、青春群像劇。
物語の舞台は、司法試験に合格した司法修習生の日々。
法律がテーマの場合、検事と弁護士が裁判で論争、「異議あり!!」の声が法廷にとどろく・・・なんて要素が多いけれど、全くもってそれとは質が異なるドラマ。
最難関と呼ばれる司法試験に合格した後、1年間をも司法修習があり、なおまだ、試験を突破して‥「裁判官」「検事」「弁護士」という法曹資格を得られる。
そんな制度があるなんて‥このドラマで初めて知った。
『人生のあらゆる時期が青春であり、人はみな常に人生の初心者=ビギナーである』というテーマでお届けする、異色の青春群像劇!! (フジテレビオンデマンドの紹介文より)
知らない法曹の世界度 ★★☆
恋愛駆け引き度 ★☆☆
挿絵のコミカル度 ★★★
– 内容紹介 –
司法試験合格者は公務員に準じた身分で司法修習生となり1年半の間(2003年時)、実際の判例を元にした授業を受ける。
このドラマは、平凡な元OL、元不良、リストラされかけた元管理職など、年齢も境遇も異なる8人の男女が、司法試験合格後の司法修習で葛藤・奮起する司法修習生たちの姿を、コミカルにあるいはシリアスに描いた全11話の物語。
エンディングに、登場人物(主人公たち)の司法試験受験勉強中らしき映像が流れる。その後ろで流れる曲は、カーペンターズの「トップ・オブ・ザ・ワールド」。
ドラマ中に使われる事件の様子等を説明する挿絵は、五月女ケイ子さんによるもの。
どこかコミカルで、怪しいイラストも物語を引き立てている。
※DVDの特典ディスクのジャケットにも使われてます。
● 隊長の視点
洋邦を問わず弁護士や検事のドラマ・映画を良く観ていた私。
確かレンタルDVDの「法律家のビギナーを描いたTVドラマ、必見!!」なんていうポップにつられて、借りたのがきっかけで、連日、ビデオレンタル店に通うことに。
さらに、臨時収入でDVDボックスまで買ってしまった。
毎話、修習課題(事件)について、一癖も二癖もある主人公たちが、ちょっと可笑しな立証を行いつつ、時には、事件の現場に出向いた情報を元に、「無罪?有罪?量刑は?」等々、議論し合う様が面白い。
隊長のオススメは、第五話の「もらえ! ポケットティッシュ」。主人公たちが、道交法違反の青年を救う。
● リスの視点
女優ミムラさんのドラマ初出演・初主演作と話題だった、このドラマ。
個性的なキャスティングと司法修習生という馴染みのない業界の物語に興味を惹かれ、当時リアルタイムで毎週見ていた。
毎回、色々な事件や問題に向き合う、司法修習生たち。
膨大な法律の中から妥当な「解」を見つけ出す思考の流れに、それぞれの考え方や人間模様がよく描かれて、おもしろい。
また、当たり前ながら、あらゆる事件を「裁いているのは、人間」だということを改めて感じたドラマだった。
法律モノだけど、小難しくなくて、時に、コミカル。
幾度となく出てくる「妥当です!」と、我修院達也さんの「つながりそうな眉毛」は、必見!
< Pick Up !! >
★ DVDボックスは、特典付き♪