最初に発売されたのはレコードだった。当時、私は高校生。
レコードを持っていた友人にお願いして、カセットに入れてもらった。
それからは、家のカセットデッキ、ウォークマンと、テープがすり減るまで何度も何度も聞いた。
カセットテープで一番良く聴いたアルバムかもしれない。
A LONG V-A-C-A-T-I-O-N / 大滝詠一 (1981)
写真は1982年に発売されたCD / ¥3,500
1.君は天然色
2.Velvet Motel
3.カナリア諸島にて
4.Pap-Pi-Doo-Bi-Doo-Ba物語
5.我が心のピンボール
6.雨のウェンズデイ
7.スピーチ・バルーン
8.恋するカレン
9.FUN×4
10.さらばシベリア鉄道
1981年3月21日にリリースされたアルバム。
作詞はすべて、松本隆氏が担当。
アルバムのジャケットは、イラストレーター永井博氏。
当時は気にならなかったが、1982年発売CDの音質はあまりよくない。
この後、リマスター版として発売された20周年盤、30周年盤の方が音質良し◎
独特のエコー処理度 ★★★
1980年代を彩った度 ★★★
アソビゴコロ度 ★★★
● 隊長の視点
1980年代を代表するアルバム。
オリコン初のミリオンセールス作品。
発売一年後に売上100万枚を突破した。(wikipediaより)
アルバム1曲目は、チューニング(音の高さを各楽器合わせる)から始まり‥
「ビブラスラップ(与作は木を切るカ~ッと音がする楽器)の音が、左から右へ、また左へ」「シンセサイザーと思われるピヨ~ンという音が左から右へ駆け抜けていく」等々、
ステレオ(左右2つのスピーカーで音声を再生する方式)を、存分に活用していると感じられる。
そして、9曲目が終わった後には…
「アンコール♪アンコール♪・・・」と演奏メンバーと思われる掛け声が入っていたり、ちょっとしたアソビゴコロが含まれていて楽しい。
楽曲のキャッチーさ以外にも、エフェクトの処理、特に、ギターやコーラスにかかったエコー・リバーブが、音の奥行き感を演出。
同じようなエフェクトがかかった曲を聴くと、このレコードを思い出す。
オススメは、3曲目の「カナリア諸島にて」。サビの部分、コーラスにバッチリとエフェクトがかかっているので、音の奥行き感を楽しめる。
このアルバムが発売された年には「観客は皆、座席の位置に関係なく、ヘッドホンで同じ音を聴くことが出来る」というヘッドホンコンサートを行った大滝氏。
写真は、1982年・新譜ジャーナル3月号
今でこそ、スピーカー技術の発展もあり、コンサートで聴く音も向上されたが、昔は、座席が会場のどの位置になるかによって、音量・音のバランスが、ずいぶん違うことも珍しくなかった。
そんな中でのヘッドホンコンサート。
「聴衆に皆同じくいい音を届けたい」という大滝氏の想いとこだわりが感じられる。
65歳の若さでこの世を去った大滝氏。
残念ながら、コンサートに行くことは叶わずだったが、今も時々このアルバムを聞きたくなる。
発売から40年近く経っているが、楽曲は色あせることなく、いつ聴いても素晴らしい。
まだまだ残暑厳しい昨今。
夏休みが短かった人も、過ぎ去る夏が寂しい人も、このCDで夏気分&LONG VACATIONを楽しむのはいかがでしょうか♪
<Pick Up!!>
「A LONG VACATION 30th Edition」のCD。
1982年発売版の初代CDに比べると、格段に音が良いので、こちらの方がオススメ♪
わたしが最初に出会った大滝詠一は、高校一年くらいの時にラジオから流れてたナイアガラ音頭でした。
なぜか速攻レコード屋に行き買いました。当時は、まさか40数年後にカナリア諸島に行くとは夢にも思っていませんでした。
ちなみにカナリアとは、現地の言葉で犬のことです。犬がたくさんいる島でした。
ナイアガラ音頭、ありましたね~。アニバーサリー版CDを、思わずポチリそうに。
え・・・「犬がたくさんいる」・・・名前の通り、カナリアがたくさん飛んでいる島だと思い込んでいました。現地情報ありがとうございます♪