スタジオリフォームで真っ先に始めた本棚の製作。
雑貨店をはじめるにあたって、商品を置く什器の検討よりも先に、全く関係のない本棚を「ただ作りたいから」という理由だけで発進した。
本棚には、当たり前だが、本を置く。
来店されたお客様が、ふと読みたい本に出会えた時、借りていってもらえたらいいのになぁ‥と考えていたところ、「リブライズ」というシステムに出会った。
すべての本棚を図書館に~リブライズ
そもそも貸本って、許可なくできるのだろうか。
学級文庫のように、その場所にあって、読んだり借りたりできたらいいのにな。でも、貸し出しを管理するのが大変かな。
そう思ったリスは、インターネットで色々調べていたら‥こんなサイトに行き着いた。
リブライズは、本を通じて人と場所をもっと面白くするサービス。
一緒に「図書館」はじめませんか?
どんぴしゃ。まさに想像していたサービス。
自分が思いつくアイデアは、世界中で何万人もの人がすでに思いついていると言われるが、まさに!システムまでできていた。
調べてみると、コワーキングスペース、カフェ、大学や会社の図書スペース、コミュニティスペースや保育園など、色々な図書スペースが存在している。
バーコードリーダーとFacebookかLINEアカウントがあれば、誰でも始められるとあって、早速登録することにした。
さて、図書スペースの名前は何にしよう。ロゴもいるかな。
本棚を作りながら、水面下で「山奥の小さな図書スペース計画」を進めていたのが10月の初旬。
リフォームだけでもセルフで時間がかかる中、こうやってやることを増やしてきたので、オープンも遅れ気味。
でもまぁ、やりたいんだから仕方ない。
図書スペース・ふくろうライブラリー
私達は、図書館も頻繁に利用するタイプ。
なにか調べたいことがあると、その分野の本をざざっと借りて読む。
人気の小説や雑誌などは、予約も利用。
人気図書は100人以上の待ちがあることも多く、順番が巡って来たのは半年以上先だったということも多い。
なので、急ぎではないけど少し興味のある本は、予約をして気長に待つこともある。
一方、私達の本棚はというと、ちょっと特殊な専門分野の本が多い。
ざっと分類すると、デザイン・サウンド・ビジネス・生活関連。
特に、デザインやサウンドは、一部の人しか必要ないと思うが、逆に、図書館にはなく、市場でも廃盤となったものもある。
となれば、一年に一度、読み直すかどうかで本棚に眠っている本達も、お客様と共有できたら面白い。
それに、小さな図書スペースがあるレコーディングスタジオってのも、風変りで私達らしい。
山奥の図書スペースなので‥名前は「フクロウLIBRARY」と決定。
夜になると、時々「ホーホー」と聞こえるほど、お山はとても静か。そして、外灯ひとつないので暗くて、星も綺麗。
隠れ家のようなこの場所の象徴として、フクロウが似合う気がしたからだ。
チラシの裏表紙より
となれば、ロゴもフクロウ。と、思ったものの、フクロウを真面目に書いた経験はない。
ネットの画像とにらめっこしながら、何体も描いては見比べてみた。
フクロウ書き始め
‥キャラ違いの一羽も混ざってみたり‥
目やくちばしの位置で表情は全く変わる。、また、模様の数、耳のように見える「羽角」という羽をつけるか、顔の形や胴の丸みなども、色々描いては試して‥
ロゴが完成!
図書の準備
図書スペースを始めるにあたって、利用方法やルールなどを検討。
そして、肝心の図書も準備を進めていく。
フクロウLIBRARYと雑貨店をはじめるスタジオ3Fのスペースは、窓が部屋の半分に渡り設置されている。
景色が一望できて気持ちいいけれど、その分、太陽光が降り注ぐ。
ずらずら~と窓
そこで気になるのが、本の日焼けだった。
また、色々な人が手にすることを考えると、ヨレや汚れも気になるかもしれない。
なので、図書館の本のようにフィルムを貼ろう!と行き着き、ネットで探してみると、あのフィルム‥なんと紫外線97%カットしてくれるらしい!
本の日焼けも汚れも防げて、フィルムを貼れば、さっと拭くこともできるので、感染予防の対策もできる。
早速フィルムをロールで購入。貼り方は、動画で勉強した。
まずは、本のサイズにカット。
表紙の端のコーナーから、まず貼り付ける。
空気が入らないよう、定規を使いつつ貼っていく。
次に、端をこんな風に直角以上に大きくカット。
そして、フィルムを内側に貼って、完成。
表紙の素材や色によって、ムラが目立ったたり、ちょっと油断すると、下手こいて空気が入る時もあるが、小さいコトは気にしない。
ぽこっと空気穴
保護できればOKなのだ!
しかし、図書館や図書室の本も、こうやって一冊ずつ貼ってくれていたんだなぁ。知らない所で、人の手がたくさんかかっていることに気づきつつ‥
最後に、背表紙にフクロウシールをぺたり。
T=隊長 / R=リスが、読んだ図書という印。
裏表紙には、今は懐かしい「貸出期限票」付。
また、バーコードが帯についていて、もう処分してしまっていたものは、バーコードだけを印刷して貼り付け。
バーコードの印刷方法もネットで発見!
最近のリスは、仕事やリフォームが終わった後、自宅のこたつで夜な夜なフィルムを貼っている。一晩10冊が基本ペース。
本棚に少しずつ本が入ってきたー♪
図書スペースは、雑貨店をオープンしてからでもいいかなと一瞬よぎったものの、わざわざこんな山まで来て下さることを考えると‥同時にスタートさせたかった。
やりたいことを妥協しない性分のリスは、今夜もニコニコしながら、フィルム貼りをすることだろう。私は、それを見守りつつ、裏表紙の貸出期限票をぺたりする役。
詳細な貸出方法については、改めてお知らせするけれど、遠方の人でも気軽に利用できるよう、返却は来店・ブックポストの他、郵送もOKにする。
果たして、山奥の図書スペースは、どんな時間と出会いを共有してくれるだろう。わからないからこそ、おもしろい。
フクロウLIBRARYも、雑貨店と同時に、もうまもなく‥スタートです★
< Pick up★ >
図書館などでも使用されているという、こちらのフィルムを購入。
大事な本にフィルムを貼るのってどうかな…と一瞬よぎったものの、貼ってみたら、ボロボロになる心配がなくて、結構いい。
家庭でも、子どもさんの本に利用する人もいるみたいですよー。