9月を迎え、ふと‥幼き頃の夏休みを終える物悲しさを思い出した。
夏休みの後半といえば、宿題。常に頭を悩ませていたのは「自由研究」。
研究するのが嫌いというのでなく、どちらかというと、研究材料を見つけるのが苦手なのだ。
夏休みの自由研究、カンタン解決策
今どきの小学生たち、どうやって題材を見つけているのだろうか?とネット検索していたら発見したのが、「夏休みの自由研究、カンタン解決策特集」というページ。
※ベネッセ教育情報サイト「夏休みの自由研究、カンタン解決策特集」より
三つのキーワードと研究期間(1日・3日・1週間)を選んだら研究材料を提案してくれる。
私が小学生なら、間違いなく飛びつくだろう内容。
ちなみに、アリカワ少年(小学四年生)を想定して、三つのキーワード「実験」「工作」「観察」と期間「1日」を選んで、オススメを作成してもらったところ・・・
17.すなはまに落ちている物を調べよう!
36.お祭りのポスターを作ろう!
50.伝統工芸にチャレンジ!
82.あたたまりかたをくらべよう!
83.水の力をしらべよう!
109.割れないシャボン玉を作ろう!
110.星座を観察しよう!
118.動物園の動物を観察しよう!!
オススメ研究課題だけでなく、研究の方法・着眼点まで教えてくれる親切設計。
あ~四十数年前にこんなサイトがあったならば、どんだけ助かったか・・・と思っていたら、面白い研究をしている人を見つけた。
自由研究「DTMで好きな曲を打ち込む」
先日、Twitterで見かけたギタリスト・ISAO(@Isao1229)さんの投稿。
https://twitter.com/Isao1229/status/1297521048196280320
小学校3年生のお子さんが、自由研究で「DTMで好きな曲を自分で耳コピして打ち込む」に取り組まれたらしい。
DTM
Desk Top Music パソコンと電子楽器をMIDIなどで接続して演奏、録音する音楽制作行為の総称。
コンピューターを使って、好きな曲「ケケまんぼ」(あつまれどうぶつの森)を解析し、音楽ソフトで打ち込み再現する。
そして、つくった音源をCDに焼いて提出。なんともおもしろい試みだ。
想像するところ…
・お父さんがミュージシャン
・パソコンに音楽ソフトが入っているなど、特化した環境
・楽曲のなりたちがわかっている良いアドバイザーがいる
という環境の利点はあったと思うが、小学生がソフトの操作を学びつつ、どんな楽器が入っていて、どんな旋律やリズムを奏でているかを解析し、打ち込んでいく工程は、なかなか大変だったはず。
ツイッターに掲載されていた画像を見ると‥
「ベースを読み取るのがとっても難しいのが分かった」と、経験してこその気づきが記されていた。
自由研究の題材は、「好き」や「好奇心」から選ばれることは、今も昔も変わらないと思うが、何とも現代的で楽しい。
自由研究をどう評価?
先ほどの自由研究「DTMで好きな曲を打ち込む」。
現代ならではの自由研究やんと思ったと同時に、「先生は、この研究をどう評価するんだろう?」という疑問が生まれた。
私も、音楽関係の仕事をやっているし、ゲーム開発業務の経験もある。
DTMも「あつ森」(あつまれ!どうぶつの森)も、それなりには知っているし、工程や内容の想像はできる。
ただ、担任の先生にとって、DTMが想像外のモノで、評価できる知識が無かった場合はどうなのだろうか。
「動機・仮説・実験・結果・考察」自由研究の評価のポイントといわれているが、専門外の題材を評価する場合は、評価する側も知見を広める努力が必須なのかもしれない。
昔に比べて、研究の材料も格段に広がった。
自由研究の題材として「プログラム」をクラスの半数以上が選び、先生の机の上に提出されたUSBメモリが並ぶなんていう時代。
評価する側も「生徒の研究を受け止められるのか?」が、評価されているのかも知れない。
一応、教員免許を持っていた私。
もし、小学校の先生になっていたとして、生徒の多様化した自由研究を受け止められる自信は全く無い。
ただ、提出してもらった自由研究から、新しい知識を吸収していそうな自分は想像できる。
生徒の柔軟な発想と好奇心が育んだ研究によって、私の脳内が実の秋を迎えるのは間違いなさそうである。
勉強になり〼
〈 Pick up★ 〉
DTMの基礎をまとめた一冊。
好奇心は、学ぶ楽しさを教えてくれる♪