スーパーの衣料品コーナーや、ファストファッション店で見かけるPOP。
「靴下三足 1,000円!」「よりどり三足 799円!」
ファッションに興味薄の私達にとって、靴下のおしゃれセンスなどほぼなく、紙の帯でひとまとめになった3足靴下を買ってきた。
安くても丈夫な靴下もあれば、チョイスを誤ると、数回履いて洗濯後、糸が”びよよ~ん”なんてのも良くある話。
これまでは、そんな靴下チョイスを繰り返してきたが、リスが面白い靴下を発見した。
あなたが買う最後の靴下?
ある日、ネットで何気にニュースを見ていたら…目に飛び込んできたこの文。
日本初の”永久交換保証ソックス”LIFE LONGは、あなたが買う最後の靴下です。
リスが発見し、なにそれ?!と興味が湧いたらしく、いつものように早速リサーチ。
なんでも、一度購入すると永久に交換を保証してくれる靴下だというのだ。
世の中には、永久保証をうたっているものがたくさんある。
お鍋、包丁、刃物などのキッチン商品から、リュック、指輪、水筒・・・等々。
これらは消耗品というよりは、金属などで出来た比較的固いモノや、丈夫でずっと長く使えそうなもの。
一部、アウトドア商品やダウンジャケットなどの衣類もあるが、そもそも値が張るものが多い。
靴下といえば、気づけば穴が空いたり、生地が擦れてスケスケになったりと、消耗しやすいのに、永久保証とはどういうことなのか。
ここに、おもしろい広告戦略と企業努力の秘密があった。
LIFE LONG =「一生の」
靴下の名は、「LIFE LONG ソックス」。
LIFE LONGとは、「一生の」「終生の」という意味。強気なネーミングの靴下だ。
製造しているのは、GLEN CLYDEというメーカー。
まず、永久交換保証を行っている理由として、高耐久素材であること。
特殊な糸で通常の7倍もの強度があり、通常の綿ソックスの6~10倍の強度。30000回以上の摩耗テストをクリアしている圧倒的な耐久性と明記されている。
LIFE LONG BY GLEN CLYDEは一度購入すれば、以降は弊社が生涯交換保証いたします。ソックスに穴が開いてしまった場合は、何度でも新品とお取替えします。
とはいえ、穴が空かないとは言い切れないはず‥と思っていたら、そこに次の戦略があった。
ソックスを交換してもらうには、穴があいたソックスを渡す必要がある。
親指が顔をのぞかせている靴下を、知らない人に渡す・・・これはなかなかもって恥ずかしいものだ。
ただ、開発する側にとって、どのような状況下で、どの部分に穴が空いたのか…という検証は商品の改良に繋がる。
でも、「恥ずかしい」「汚いから」といった理由から、穴が空いた靴下を見せてくれる人はなかなかいなかったらしい。
そこで、この「永久交換保証」だ。
● 消費者は、永久保証という安心感&新品に交換してもらえて嬉しい。
● お店は、穴あき靴下のデータがとれて、次の改良へ繋げられる。
靴下における “ウインウインの関係” がここにあった。
但し、交換してもらう為の条件がある。
1.穴が空いた場合は、1足に対して新品1足と交換。
2. 該当の商品が使用により、「かかと」や「つま先」などがメッシュ状になっ場合。
3.穴が空く前のスケスケの状態(メッシュ状)になった場合は、メッシュ状の靴下3足に対して新品1足と交換。
これまでの交換対象となった靴下は、現場仕事で金属入りの靴を履く方だったとか。なるほど納得である。
履いてみましたLIFE LONG靴下
購入したのは、TS-2。3シーズン(春、夏、秋)対応の12cm丈の中厚ソックス。(新潟県小千谷市で生産)
¥1800+税
生地は、やわらかくクッションも良く履き心地はバッチリ。
夏も対応とあるように、厚さの割に通気性も良し。蒸れ感はあまりない。
購入後、すぐに履いてみた時には、フローリングで少し滑る感もあるが、一度、洗濯したら気にならない。
数回洗濯してみたが、今のところ、大きな変化はなく満足な履き心地。
穴が開くのは、まだまだ先だろう。と、本末転倒の期待をしている隊長。
交換の申し込み時には、使用期間、使用状況の記載に加えて、穴が空いたソックスの画像のが必須とのこと。
送付前に「交換に該当する靴下かどうか」を確認するため、ということだが、写真もデータ化されて、さらなる商品の進化に活用されるのではないだろうかと推測。
廃棄前に掃除に使われていた以外の、穴あきソックス活用法。
いつも3足パックの安売りソックスを履いていた中、一足¥1800の靴下購入に至ったのは、もちろん耐久性への期待もあるが、「試みとアイデアが面白かったから」というのが私達の見解。
ソックスの先から親指が顔を出すのが、今からちょっとばかり楽しみである。
< Pick up ★>
私はこのタイプのネイビーをチョイス。
次は、夏用のショートか、定番のロングか…迷いどころである。