リスノ巣箱

旅への憧れ vs 高所恐怖症

自営業に夏休みはない。
もとい、スタジオアントラップに夏季休暇はない。

もちろん、自営業なので、長期バカンスだってとれる。だけども、我らにそんな余裕もなく、今年の夏も静かに過ぎ去ろうとしている。

パソコンに向かって仕事をし続けていると、インドア派の私も、突如どこかへ行きたい願望が芽生える。

壮大な景色を見たり、美味しいものを食べたり、初めての何かを体験したり‥旅だ!精神のリフレッシュだ!と妄想するものの‥いつも心にひっかかることがある。

私は、高所が苦手。要するに、飛行機が怖いのだ。

高所恐怖症を自覚した瞬間

日本では、約30%の人が「高所恐怖症」と言われているそうだ。

高所恐怖症とは、字のごとく、高い所に恐怖を抱くこと。ただ、厳密に言うと、「高所恐怖症」と「高所恐怖癖」に分かれるらしい。

高所恐怖症
高い所にいるということだけで、不安からパニックをおこしたり、その場から動けなくなったり、精神科医の手助けが必要なほどの不安障害になること。
高所恐怖癖
高い場所が苦手なこと。日常生活において支障がない状態。

私は、日常に支障が出る程ではないし、仕事で飛行機に乗る必要があれば‥頑張って耐えられるので、「高所恐怖癖~ごく軽度の高所恐怖症」あたりに属すると思われる。

とはいえ、自ら進んで高い所に行くことはまずありえない。

ロープウェーも、リフトも、吊橋、高層マンションに住むのも、難あり。

 

スケスケ&揺れる橋は‥無理。。

 

「高所恐怖症」になる原因は、トラウマが引き金となる場合が多いらしい。

犬に噛まれた経験がある人は、小さな犬でも怖い、と思うのと一緒だ。そう思うと、思い当たる発端は、両親の影響かもしれない。

両親、二人揃って、なぜか飛行機を毛嫌いしていた。

「あんなもの落ちるに決まっている、信じられない。」と侍がタイムスリップしてきたかのような、時代錯誤の会話を繰り返し耳にした。

ただポイントは、“ 高い所が嫌い ” なのではなく、“ 飛行機が嫌い ” なのだ。

その証拠に、父親は鉄塔の整備や建設をする仕事をしていて、100mほどの高さでも命綱一つで作業をしている写真を見たことがある。

 

 

それを見た幼少期の私は、その時すでに “ 怖すぎる‥ ” と思っていた。

だから、高所に対する恐怖は、飛行機落ちる説による刷り込みか、生まれつきなのかはわからない。

でも、高いところが怖いと感じている中、「飛行機落ちる説」は、恐怖を煽った要因であることは間違いない。

学生になってしばらく経った頃、友達と遊園地に行ったら‥観覧車に無理やり乗せられた。

 

 

どんどん頂上に近くなるにつれて、車がミニカーサイズになり、友達が景色を見ようとゴンドラ内を移動し左右に大きく揺れた瞬間‥涙が頬を伝った。

これが、私が高所恐怖症を自覚した瞬間。

初めての飛行機

そんな中、どうしても飛行機に乗らなければいけない時がきた。

 

 

中学の修学旅行だ‥行き先は、長崎。
片道は新幹線、片道は飛行機という行程だった。

ひょんなことから、私立の中高一貫校に通っていた私(参照:校門待ち伏せ隊が導いた岐路)。周りは、お金持ちの子ばかりで、みんな飛行機に慣れていた。

初めての飛行機を悟られないようにするものの、色々とわからないことだらけ。

 

 

周りの子が、座席の前にあるネットのポケットから、透明の袋を開けて、聴診器のような物体を取り出し装着している。な、何?!アレは?‥真似してみると、なんと、音楽が聞ける!と一人静かに驚く。

次に、綺麗な客室乗務員のお姉さんが、前から飲み物を聞いて歩いている。しれっとした顔で、友達と同じように頼んだものの、こ、これ?無料?!!と戸惑うばかり。

そんな初めての機内体験も思い出深い。

しかし、飛行機の乗り心地は、想像以上に‥怖かった。

離陸時/着陸時のゴォーーーと音をたてる大きな車輪音、身体に響く振動、かかる圧。そして、あの浮遊感。

飛行機に乗っている約2時間、手に汗握りっぱなし。揺れたりしようものなら、身体をより強固に固めてしまう。だから、緊張しっぱなし。

私には、飛行機で寝るなんて‥到底できない。

旅したい欲との葛藤

これまで飛行機に乗った回数は、数えてみたら、全11回。

内訳は‥学校の行事関連:3回、卒業旅行:2回、プライベート旅行:2回、仕事:4回。
行き先は、長崎・沖縄・北海道・大分。全て、約2~3時間の空の旅。

2013年・大分へ飛ぶ前の不安な背中

 

搭乗数、全11回。しかも全て国内。

でも、その2~3時間、空を漂っただけで、いずれも早く‥足を地面に着けたいと思った。浮いている‥想像を絶する高さにいる‥という事実が、たまらなく怖い。

結婚して、バタバタしているうちに自営業をスタートしたので、新婚旅行へは行けぬまま。

もし行くなら、ハワイにしよう!とガイドブックまで買ったのに、埃をかぶったのち、古本屋さんへドナドナされた。

ハワイなら‥ハワイ島で大自然を感じたい。

 

 

ヨーロッパなら‥フィンランドやスウェーデンで、北欧の町並みや色合い、雑貨を見たい。

カナダで‥オーロラも見てみたい。

でも。。。

ハワイなら‥約7時間。フィンランドで約10時間。カナダで約11時間のフライト。。あぁ気が遠くなる。

いつかは行きたい!でも、飛行機問題に加えて、ネコお留守番問題がある私には、旅の実現はなかなかムズカシイ。

こうなれば、「どこでもドア」ができたりしないかな。‥「タケコプター」は、拷問アイテムです。

ABOUT ME
risu
studio untrap デザイン担当。物事の順序の組み立て&アイデアの接着が得意。気になることはとことん調べる、調査能力はコナン級。最近気になるもの:Youtube「ロザンの楽屋」 / アリクイ
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POSTED COMMENT

  1. Yuki より:

    猫のお留守番があるからと、ちょっとほっとしたり…みたいな、感じでしょうか。
    でも、11回も!凄いじゃないですか。 飛行機が走り出す前のゴーーって音と浮いた時が好きだけど不安。車か電車系が良いですな。

    • risu より:

      それは正直ありますね(笑)どこか遠くへ行きたい!でも怖い‥それにネコもいるし、と気持ちを落ちつかす感じはあります。
      11回と行っても、主に学校行事と仕事で、実際自分の意志が働いているのは4回です(沖縄往復と北海道往復)。地をゆく電車と車は落ち着きます♪