新元号は「令和」
2019年度がスタートした。
今日からいろいろと新しい事柄が動き始める。
11時半過ぎに発表された新元号は「令和」(れいわ-Reiwa)。
我が家でも先週、「めでたい会議」で新元号を予想したのだが・・・カスリもせず。
唯一、漢字が一文字「和」だけ同じだったくらいで、予想は頓珍漢な結果に終わった。
「令和」
出典は万葉集の梅の花の歌の序文「初春の令月にして、氣淑く風和らぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす』から引用。
新しい時代の名前。今後、何十年と使われる元号。
発表後には「ラ行の響きがいい」「おしゃれ」「昭和の和がまた使われる」「命令の令っぽくてちょっと嫌」など、意見が溢れる。文字からイメージするものは人それぞれだ。
世の中の視線を一手に集める中でのネーミングである。
どのくらいの重圧・重責感か、まったくわからないが、決定までは、気苦労も絶えず、さぞかし疲労困憊だっただろうと勝手に想像してみる。
『令和』・・・言葉の響きも、出典、意味合いも、なかなかよろしいんじゃないかと私は思っているが、皆様はいかに?
名前をつける機会
日常生活の中で何かの名前をつけることは、それほど多くないと思う。
子どもの名前をつける、ペットの名前をつける、等々。何年かに一度くらいの割合だろうか?いや、ひょっとしたもっと少ないか?
我が家も、ここ最近に名前をつけたという記憶は、新しく加わった猫の名前ぐらい。
ちなみに、つけた名前は「ハク(白)」。
単純に白い色の猫ということからで、その特徴が所以。
だが、スタジオ業務をしていると、「名前をつける」場面に出会うことが、年に何度もある。「曲の名前をつける」「アルバム(CD)の名前をつける」等だ。
曲名に関しては、詞の中からつける、歌詞の中に含まれている意味からつける、ということも多いため、結構すんなり。
ただ、アルバムタイトルとなると、ちょっと様子は違っていて、締め切り間際まで悩まれる方も多かったりする。
バンドのメンバーが多いと、意見がわかれて険悪なムードになることも・・・参加人数が多いと、アイデアも増えるが、時にややこしいことも増えるようだ。
ネーミングセンス
以前やっていたゲーム開発の仕事でのこと。
一度に二十数個、名前をつけなければいけないことがあった。
二十数曲につける曲名だ。
ゲームというよりは、スポーツトレーニング系のソフトで、曲に合わせて体を動かすというモノ。
使用している曲はインストロメンタル(歌・歌詞は無し)で、ジャンルはロックからラテンまで様々。
元々は「Rock Music 1」「Latin music 1」と、曲層に合わせたタイトルだけを用意していたら、クライアントから「曲目をつけて欲しい。曲目はお任せするからお願いします。」と指示があった。
二十数個となると、相当なイメージ力が必要となる。
しかも、クライアントは海外の会社だったので、全曲英語のタイトル。
文字が並んだ時に、タイトルの出だしの頭文字が同じにならないようしたり、曲のイメージから離れない(ラテン音楽はラテンがイメージできるような明るい感じで・・)ように頭を絞った。
ラテンの楽曲には「なんちゃら・オブ・ビーチ」とか、ありがちだがイメージしやすいようなタイトルをつけてみる。
十曲程度までは、スムーズに考えついたのだが、二十曲近くになると、思うように進まない。
特にロックの曲名などは、大変だった。
歌詞が無いインストの曲ゆえに、自分のイメージを膨らませていくしか術がなく、どんどんネタが枯渇。
最後は、スポーツ新聞の競馬欄に載っていた馬の名前からイメージして「もう何でもええわ」と苦し紛れに付ける羽目となった。
何とかニ十数曲の曲名を付け終わり、クライアントに提出した。
「このタイトルは、この曲のイメージでは無いので、あっちの曲に使う。」
「この曲のタイトルは無し。曲のイメージと違う。」
「曲目はお任せ」という話はどこかに行き、ダメ出しの嵐。
そんな中でも「この曲のタイトルはイケてる!」と言われたのが、例の新聞で見た馬の名前からイメージした曲名だった。
イメージは人それぞれ。
この世には無数の名前が存在している。
名前の由来は、命名者のみぞ知りうるのである。