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無欲と当選の関係

まだ使えるという迷宮

自宅で使っているホットプレートの鉄板。
テフロン加工も劣化して、こびりつき王と化している。

そろそろ新調と思い続けて数年、なかなか重い腰が上がらない。
「機能は低下しても、まだ使えるから使う」地獄に陥っているのである。

そんな心を知ってか?知らないでか?PASCOキャンペーンを始めた。
PASCOのパンについている点数券を集めハガキで応募すると、抽選でお洒落ホットプレートが当たるそうだ。

食パンは超熟派の我が家には、もってこいのキャンペーン。

 

 

ということで、私は今日も食べ終わった袋から‥せっせと応募券を切り取っている。

抽選に当たるということが無い…

といいつつ『〇〇が当たる××キャンペーン』というものに当たる気がしない。

町内商店街の歳末抽選くじでは、大抵、ポケットティッシュくらいしかもらった試しがない。

コンビニのくじ引きで引き当てるのも、”何枚か集めたら応募できますよ的な応募券”なんていうパターンである。

周りで「〇〇の抽選に応募したら当たった!」なんてことを聞くことも無いが(そもそも、その手の話は話題になりにくいが…)、知らない人のBlogとかを読んでいると「〇〇が当たった」なんてことを書いている人も多いし、中には「〇〇もXXも△△も当たりました。」なんて人も。

世の中には、”クジ運強烈人”がいるのも事実である。

従妹の家に起こった事件

かなり昔(数十年前?)、従妹の家に “当選がうらやましすぎる商品” が届いた。

たしかカップ麺か何かのキャンペーンだったと思うが、従妹が応募して見事当選したのである。

その商品は…ファミコン。
当時、ファミコンが発売されたばかりだった。なんとも、うらやましすぎる。

商品到着後、従妹の家がゲームセンター化したのは言うまでもなく、同時期に、従弟から成人式の祝いは何がいい?と聞かれた時には、「ファミコン」と即答したくらいになってしまっていた。

「Congratulations, You win…」

そんなクジ運が無い私が、今まで一度だけ当選したことがある。

アメリカ時代、音響機材・音楽制作機材の展示会に行った際、Opcodeという音楽ソフト制作会社のブースの「一名の方にstudio visionという音楽ソフトウエアが当たります!抽選箱に名刺を投函 !!」に応募した。

名刺を抽選箱に投函したことすら忘れていたある日、そのOpcode社から電話がかかってきた。

電話に出ると「こんにちは。オプコードの〇〇です。おめでとう。貴方、当選しました!…」みたいなことをハイテンション&まぁまぁの早口で言われた。

「誰?何?セールス電話?」
不意をつくハイテンション&早口の英語は、思考を停止させる。

最初は、何のことかまったくわからず‥
相手もそれを感じたのか、途中から若干、話すペースを落としてくれた。

話されている単語は「オプコード」「スタジオヴィジョン」「展示会」「応募」「Win」「Congratulations」。その単語をつなぎ合わせ、ようやく状況を把握。

あまりの驚きのせいか、私は「Thank you」と「あ~、は~ん」ぐらいしか言葉が出てこなかったような気がする。

そして数日後、宅配便でスタジオビジョンが送られてきた。

 

 

この黄ばんだフロッピーディスクが、なななんと、音楽ソフトだ。
確か、この音楽ソフトは$899ぐらいで売られていて、日本での販売価格は約十数万円もする代物だった。

応募したことを忘れているくらいの無欲は、私を「初めて当選したぜ!」という勝利に導いてくれた。

無欲?有欲?

それ以降、抽選で当たった試しがない。

抽選に当たるという運を使い果たしてしまったのか?
それとも、抽選の神様が当選欲むき出しの私を感じて除外しておられるのか?

「無欲の勝利じゃないけれど、応募したことを忘れるくらいがちょうどいい…」

なんてことをおっしゃる方もいるし、過去の体験から、そのくらいの心意気の方が当たる気がする。

きっと抽選箱の中、無欲応募ハガキは光を放ち浮かびあがり、当選欲むんむんハガキは奥深く沈んでいるに違いない。

しかし、我が家では無欲で応募するという崇高な心意気なんてものは持ち合わせていない。
当選欲前面押し出しでキャンペーンに応募するのだ。

今日もパンの消費と比例して増えていく応募券。
もしかして当たるかも?という一瞬のわくわくと共に、それをちまちまと切り取って貼る。

点数シール集めの日々は、今月末まで続くのである。

抽選の神様、今日ハガキを投函しました。
抽選箱の奥底に深く沈んでいると思いますが、発掘のほど、どうぞよろしく。

ABOUT ME
Taicho
studio untrapのサウンド担当。美容院の息子に生まれた影響からか。第一印象の人当たりは良し。「早く家に帰りたい」と「大丈夫、何とかなるじゃない~」が口癖。無難かつ合格ラインを見極めて進む『良い塩梅』派。
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