最近、家によくかかってくる電話がある。
「只今、〇〇の調査を行っております。電話をお取りになった方が男性の場合は数字の1を、女性の場合は・・・」など、最初から自動音声で数字の入力を促すヤツだ。
以前、携帯電話にかかってくる勧誘電話の話を書いたが・・・最近、やたらと自宅の固定電話に、この手の自動音声の電話がかかってくる。
そして、留守番電話に謎の自動音声の伝言が残っている。
自動音声vs自動音声?
自宅の電話は、電話&Fax機能のもの。
最近は、Fax受信専用機状態で、家にかかってきた電話に出ることは少ない。
友人知人からの連絡は、ほぼメールかLINE。もしくは、携帯電話に直接連絡してくるので、自宅の電話が鳴ることはほとんどない。その少ない頻度の電話は、勧誘電話が9割をしめている。
そんなわけで、いつも留守電状態。家にいても出ない。
たいていの電話は、留守電の「只今、留守にしております‥」メッセージ中に切れる。
が、ここ数年、伝言タイムが始まったと思ったら、自動音声のガイダンス的なものが流れることが増えた。
留守電になった瞬間、受話器を取ったと認識されるのか、自動音声が案内を始める。
「男性の場合は数字の1を、女性の場合は・・・。男性の場合は・・・」と一人で話しはじめるが、こちらも留守電の自動音声のため、無人。言わば、自動音声と自動音声の会話。
おそらく、入力待ちの設定時間が経過すると切断されるようになっているのだろう。伝言は、中途半端な独り言を録音して終わっている。
最初は、リスも君悪がっていたが、慣れとは怖いもので、今や「またアレか。」状態。
かける側も「電話代がいるのになぁ~。」と考えてみたが、「かけ放題プラン」的なやつに入っていたら自動音声の機械と電話があれば電話代は定額?と、勝手にコストと仕組みを考える私。
お話を聞いていただけるなら、ご指定の場所に参ります。
最近では、電話での勧誘や営業も少なくなったが、十数年前は電話勧誘も多かった。
大抵は「ちょっと忙しいので、今は・・・話しできません。」「興味が無いので不要です。」と、丁寧&丁重にお断り。ただし、中には食い下がる方もおられる。
確か、金融投資系の諦めが悪い方だったと思うが‥こんな会話になったことがある。
電話の彼「お話を聞いていただけるなら、どちらの場所でも、どんな遅くても参ります。」
少しいたずら心に火が付いた私は、「手が空くのは、午前一時とかになりますよ。」と言ってみると、「午前一時、大丈夫です。」と返答。
電話の彼「紀伊國屋ですね。知ってます。」
関西で紀伊國屋というと、大阪梅田で待ち合わせ場所として有名な紀伊国屋書店を思い浮かべる方がほとんどだ。
「では、滋賀の紀伊國屋前に午前一時。」と電話を切った。
ちなみに、私の言う紀伊國屋は、滋賀県の山の中のレストランのことだ。
一応、約束をしたので、仕事帰りに午前一時頃に紀伊國屋前に行ってみたが・・・真っ暗闇に人の気配は感じられず。野生のシカの鳴き声だけが「キューン」と轟いていた。
その時の電話は、売り言葉に買い言葉の応対だったと思うし、彼が来ることは無かっただろう。
しかし、万が一、彼がいたなら「話くらい聞いてあげよう」と思っていたが・・・残念、そこに彼の姿は無し。
それ以降、その金融投資系の会社からの電話がかかってくることは無くなった。
そろそろ固定電話も卒業?
使用頻度がめっきり減った固定電話。
仕事では「起業して法人登記する際には、固定電話の番号が必要」「固定電話番号を持っていない会社は、信頼度が低い。」「法人の銀行口座を開設する際には固定電話が必須」なんて言われていた時代も過去のことになりつつある。
今は、法人登記や携帯電話番号で可能だし、携帯電話番号のみで法人銀行口座を開設できる金融機関も増えてきた。
いよいよもって、固定電話を持つ必要が薄くなってきた現代。若いファミリー層では、固定電話がない家も増えている。
自動音声コールについて少し調べてみたところ‥オートコール・ロボコールなどと呼ばれているらしい。
調査のため、営業リストをつくるなどの目的があるものから、「未払金があります」的な詐欺まがいのものもあるそうだ。
営業先リスト化のオートコールでは、何度も電話をかけてきているらしい。そして、在宅不在の時間帯もリスト化され、家の人の行動パターンを記録し、訪問販売の資料にするそうな。
だから間違っても、興味本位と親切心でアンケートに協力をしてはいけない。
まったく反応しない我が家は、きっと“ずっと不在”リストに入れられているに違いない。