コンサート音響のお仕事で、日本全国いろいろなところに行かせていただく。北は北海道から南は九州まで、日本各地を旅してきた。
遠方でのコンサートとなると、前日に移動、コンサート開催地で一泊(前のり、前泊ともいう)することも多い。
そんな時、主催者の方や関係者様の計らいで、ご当地グルメや地元名産品を堪能させていただくこともしばしば。その計らいに感謝感激なのだ。
運の悪い料理店
コンサート音響の準備は朝一から始まる為、隊長&リスのみ前日に移動、宿泊という場合もある。その時は、宿泊地の地元のグルメを求めて食事に出ることが多かった。
ご当地の名店を探す際には、グルナビ等の検索サイトを活用。
ただ、口コミサイトでは、口コミの収集を巧みにしている店が上位に来てしまう。
そうなるとサイト情報と店の実態がちょっと異なっていて、口コミ情報から「この店が私たちにあいそう」と出かけても残念な結果に‥なかなか自分たちが納得する店に出会えることが少なかった。
一時期、TVドラマの「孤独のグルメ」にはまっていた私たち。実際に町を歩いて気になる店に入ってみたのだが、どうも店運が悪い。
ある時は、座った席の後ろの客が「こぉら!おまえ、その口の利き方はなんやっーーー?店長を呼べ!」と店員に絡み始め、挙句の果てに「店の外に出ろ!警察呼ぶぞー!」というような”これはいつの時代のコント?いや、今どき吉本新喜劇でもこの展開は無いわ~”という場面に遭遇。
一悶着のあと、騒ぎを謝ってまわる店員さんに「おつかれさまでした。」と話したこともあった。
また、いろんなことを観察してしまう私達の性格も災いする。
厨房横の席に案内されたりすると、注文から調理、配膳までの段取りを観察し、「そこじゃなくて、もうちょっと手前に置いたら、効率良くなりそうだな」なんて考えだす始末。結局は、疲れ倍増で宿泊先に戻るなんてことも。
そんなこともあって、いつしか地元グルメを求めて食事に出ることも無くなっていった。
山口といえばフグ?いえいえ、カマでしょ。
山口県でのコンサート音響の仕事で、前泊することになったある時。
宿泊のホテルについた時間も遅く「お弁当か何かを買ってきて、ホテルの部屋で食事を済まそう」ということになった。ホテルの近くのコンビニエンスストアで食事を購入するのも芸がないので、近くの生協スーパーに買い出しにでかけた。
遅い時間だったので、半額のシールの貼られたお惣菜やお寿司などを買い込み、ちょっとだけ晩酌をと、山口県の地酒をチョイス。そして、おつまみには、賞味期限間近の半額シールの貼られたかまぼこを購入。
そのかまぼこが大当たり!
宇部かま「蒲さし」との出会いだった。
値段(ひとつ¥200くらい)と味、ぷりっぷりの食感。コストパフォーマンスに感動。
「これをお土産にしよう!」と決め、コンサート終了後、もう一度その生協スーパーに戻り大量購入して帰宅。その日、蒲鉾コーナーにあった”蒲さし”を、買い占めた私たち。スーパーの仕入れ担当の人もびっくりしたことでしょう。
それから、山陽・山陰・九州方面に行った時には、必ず蒲さしを買って帰ることにしている。
地元スーパーグルメは楽しい
その地方だけで売っている食材を見つけるのが楽しい。
スーパー内を一通り見て歩き、地元民の嗜好が感じられる惣菜コーナーもチェック。
長野県では、惣菜コーナーに「イナゴの佃煮」が並んでいたし、山口では名城食品の「瓦そば」、大分では「ぎょろっけ」も発見。
味わう「地元スーパーグルメ」が楽しみになるにつれて、お土産の選び方も変化した。要冷蔵の品に対応すべく、最近は保冷バックをスーツケースに忍ばせている。
※昨日の大分にて。
ピーナッツ豆腐とやない胡麻豆腐に、ついつい大量買いしてしまう蒲さし。
また最近は、食材だけでなく調味料を見つけることも楽しみの一つ。
大分で出会った柚子胡椒、カボス胡椒から始まって、九州地方のちょっと甘いお醤油などを味わうのも楽しい。
いつしか地方に行った時には、食べログチェックから、「地元」「食材」「スーパー」でのGoogle検索が多くなり、地元の特性を感じて楽しんでいる。
地元スーパーは、安くて手軽な「地元グルメ」の宝庫。
高級料理店に行くよりも、私はスーパーをうろうろしたい。それが、隊長流の地方満喫スタイルなのです。