すこしマジメな話

迷子猫の保護と猫エイズ〈前編〉

10月末頃、コンサートの仕事をしていたら…ご近所さんから電話があった。

仕事終わりに折り返し電話をしてみると‥

「有川さんとこのネコちゃん。お外にでていませんか?」

えぇーーーーーそんなはずない!と思いつつも、ちょっとだけ不安がよぎる。

「とっても人懐こいトラ猫が道にいるんです。」

人懐こいトラ猫‥福助か?!

 

脱走疑惑のかかった福助?!

 

うちの3にゃんずは‥黒(黒助)・トラ(福助)・白に少しだけトラのブチ模様(ハク)だが、人懐こいのは‥トラ猫の福助だけ。

これが「人懐こい黒猫がいます!」だったら「うちの子じゃないですねー」と即答できるが、トラ猫と言われるとまさかのまさか‥脱走!?と不安になりつつも帰宅。

すると、見たことのないトラ猫が、たしかに道端にいたのだ。

ガリガリに痩せた人懐っこい子

野良猫は、警戒心が強くて、早々人に寄ってくることはない。触るなんてもってのほか。

逆にそうでなければ、外では生きていけないし、現代、猫を虐待するような人もいるので、むやみに人に近寄って来ないほうが良かったりもする。

そのトラ猫ちゃんを見たのは、夜遅い時間だったので、この日はすぐに見失ってしまった。

次の日、買い物に行こうと山を下っていると、坂道の途中にトラ猫ちゃん発見。

 

この道端にたたずんでいた(撮影は別日)

 

車がきたので、溝(水は流れていない)にささっと入って、ちょこんと座っている。気になりつつも、ひとまず買い物へ。

1~2時間程して帰ってくると、さっきと同じ場所にまだいた。車を降りて話しかけながら近寄ってみると、すぐにナデナデできた。そればかりか足にスリスリしてくる。

隊長はひとまず家まで車で戻り、リスは、トラ猫ちゃんと家までの坂道を登った。

おいでーと声をかけると、ずっとついて上がってくる。

距離にして、家まで約100m。とはいえ、まずまずの傾斜の坂道を今日出会ったばかりの猫が後をついてくる。

犬でもあるまいし、猫が後を追いかけてくる経験は初めて。7か月かけて保護したハクの時とのギャップがすごい。

家の前までたどり着いたので、チュールを進呈。

 

必死で食べている‥
お腹が空いていたのだろう‥
おなかがぺったんこ

 

もう暗くなっていたので、気づいていなかったが、ライトの下で見ると、骨ばっていてガリガリ。だからなのか、やたら顔が大きく見える。

もっとくれーーとばかりにまとわりつくので、カリカリも進呈したところ、すごい勢いで食べた。

なでるとゴロゴロ言って気持ちよさそう。これは、明らかに野良猫ではない。

迷子か‥捨て猫か‥

ひとまず、ご飯を食べたわけで、お水をおいて、冷え込む夜のため段ボールを置いて、家に入ろうとすると、玄関までグイグイ入ろうとする。

あまりの積極さにたじろきつつ、この日はこれで終えて‥次の日の朝。

すると「おはよーごはんくださいー!」とばかりに、テラスに登場。

 

鳴いて猛アピール
意図しないタイミングで、にゃんずとも遭遇

 

2年前に保護したハクは、野良猫として生きてきた感じだったし、外でもそのまま生きていけたかもしれないが、この子は明らかに人と暮らしていた感じがした。

外に出る度、ずーーっとつきまとう。

 

出会って3日目の距離ではない

 

困った‥うちにはもう3匹もネコがいるのだ。

と思いつつも、愛嬌たっぷりで、ほおっておけない愛らしさを兼ね揃えていた。

 

あそんでください
ごはんください

お家にいれてーとばかりに立ちはだかる

 

さすがの隊長も、4匹は難しいやろ‥と言いつつ、トラ猫を「しまじろう」と呼びだした。

これはイケるな‥とふんだ私は、迷子猫かもしれないしちゃんと探すことを条件に保護を提案。

これがご近所さんの連絡から、たった4日後のコトだった。

その後、顔の渋さから、名前を「ギンジ」と命名。

 

野原でのトイレもこの日で終わり

 

飼い主探しと動物病院での検査

さて、まずは、警察と愛護センターに迷子猫の届け出がでていないか確認。

該当する情報がなかったので、もし問い合わせがあれば‥と連絡先を伝えた。

次に、ツイッターとFacebookでも情報を発信。

 

 

300名を超える方がリツイート&シェアしてくれたが、有力な手がかりは得られず。色々な迷子猫情報を見ても、それらしき猫はいなかった。

その一方、ケージを作ってはじまった保護生活。

 

保護してすぐのギンジ
知らない場所でも全く動じない

本棚を作る手をとめて、ケージを作る隊長

段ボールにフリースをいれるとお休みに…
保護して数時間後のこと

 

次の日、動物病院に連れて行った。

まずは身体の状態チェック。体重は、4,2kg、未去勢のオス猫。

特に目立って気になる所はないけれど「痩せているので、食べられるようだったらご飯をしっかりあげてください」と言われて、この日は帰宅。

 

顔はでかいけど、身体は痩せ気味

 

病気を持っていないか、正確な検査をするため、約2か月間は他の猫と接触させられない。

そもそも、うちのにゃんずは、オス2匹とメス一匹。

ここにオスのギンジが加わり、仲良しできるかは、まずまず難しい。どうだろうなぁ‥仲良くできたらいいなぁ‥と思っていた。

動物病院の看護師さんにも「有川さんとこの猫ちゃんは、みんな性格が大らかだから、意外と大丈夫かもねー」と言われて、そうだといいな‥と思いつつ、検査。

 

 

この血液検査で‥

猫エイズ 〈 猫免疫不全ウイルス(FIV)〉にかかっていることが判明したのだ。。

 

 

 

* 迷子猫の保護と猫エイズ〈後編〉につづく‥ *

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Taicho and Risu
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