あえて数字からおりる働き方 / 尾原 和啓 著
個人がつながる時代の生存戦略
現代にフィットした情報度 ★★★
気づき発見&視野拡大度 ★★★
脳内にあるコトを言語化してくれる度 ★★☆
ネットですべて完結する時代の新しい勝ち方
いつか何者かになりたいと思っているすべての人と
自分は何者にもなれないと思っているすべての人へ
変化できない中で錆びてしまうことに不安に思っている人へ
まずあなたが、誰かにとっての何者かになることからはじめてみよう。
会社に頼らず食べていける人になりたい、今のままでいたくない人は、まず「GIVE」からはじめよう。
社外でも、もちろん社内でも、自分らしくキャリアを積んでいく方法を12の会社に勤めた経験もある著者が伝授。
「個人」として仕事を広げていくには、「数」ではなく「信頼」。消耗せず、自分の価値を高めながら仕事を広げていく新しいキャリアづくりの方法を紹介。
オンラインでの「自分の価値」のつくり方
「肩書がないなかでどうやって自分の立ち位置を見つけいけばよいのか」など、本書ではオンライン上での人間関係のつくり方、成長の仕方など、ウェブを利用してリアルでもウェブ上でもうまく人間関係をつくっていく秘訣も紹介。
※SHOWROOM株式会社 前田裕二氏との対談も収録
※アマゾン書籍紹介から抜粋
● リスの視点
「ありがとう」は、有ることが難しいことをした時に発する言葉。
今や普通になった挨拶も、本来の意味を知ると、言葉の深さを感じる。
本書で言う数字とは、お金であったり、SNSのフォロワーやいいね!の数、ランキングなど数で表されるものを示していて、数を得る魔力に取りつかれるのではなく、誰かにとって「意味のある存在」になることの大切さが書かれている。
コロナで人に会うことを躊躇することもあって、SNS利用も加速する中、本書も含め、最近「1対1」で繋がる力の話をよく耳にするようになった。
信用は会社やチームにあっても、信頼は個にある、と。
また本書では、与える行為=ギブをすることが、仕事の基本とある。
①自分の内側にある力で、人にありがたいと思われること。
②相手の視点に立って、自分の外側にあるものに自分の想いをのせてギブする。
②は、相手の視点に立つことによって、自分にはない環境や想定の中、新しい情報を得たり、発想を広げることもできる‥とあり、確かにそのとおりだと思った。
そして、ギブはいつしか、信頼に変わる。
ギブといっても、ただ無作為に与える行為では意味がない。どれだけ相手の立場かつ視点で、寄り添えるのかが重要。
尾原さんは、毎日ざざっと情報に目を通す中で、それが役立ちそうな約20人にメールで情報を送るという。
また、ある時は、相手がどんな情報を欲しているかを知るために、ツイッターでその方と同じ人をフォローして、同じ情報を得るという。
そこまでするんだ‥と、驚愕した。
第一線にいる方は、ただ優れているのではなく、常に「考える」を繰り返し続ける。
決して、元からそうだったわけではなく、圧倒するほど向き合っているのだ‥と知り、自分の甘さと浅さを感じる。
時代の変革期の今、繰り返し読みたくなる一冊。
● 隊長の視点
私が気になったのは、第四章「変化の中で自分らしい生き方を設計する」に書かれている本にまつわる内容。
その中の「新しいジャンルの知識を30分だけで身につける読書術」という節で紹介されている、『アマゾンとGoogleを駆使して基礎知識を得、読書につなげる』やり方は、なかなか大胆な手法。
著者本人も、「本の内容のデジタル万引きじゃないか?と思われるかしれない・・・でも、目的を明らかにして読書に臨むこの方法が有効」と書いている。
さらに「もったいない」の精神が邪魔をして、買った本は、とりあえず時間が出来るまで、積読(つんどく)してしまう私。
そんな私の積読精神を、「いや~、そんな方法で良かったのか~。」と、楽にしてくれたのは「月に100冊の読書術の理由」の項。
その中で「”本は全ページ読むもの”という思い込みを捨て、多くの本に目を通すが良し。」と、メリハリをつけた情報収集術を提示し、切り捨てる方法のヒントも与えてくれた。
あ、決して読書術だけの本ではございません♪
< Pick up ★>
Amazonで試し読みできます。
相当なページ数が公開されているので、ぜひ読んでみてください♪