今日のお昼のニュースやワイドショー。
どの局も「非常に大型の台風21号が上陸」の話題を取り上げている。
私が幼い頃の台風の記憶といえば、床下浸水だ。
実家の前にある川幅1m程度の川。
台風で大雨となるたび、川が氾濫。床下浸水を繰り返していた。
台風の後には、塵取りを持って流れ込んできた泥と、泥に紛れているアメリカザリガニを掻き出すことが子供の仕事だった。
今でこそ川底を下げる工事や、調整枡の整備もされて、氾濫することも無くなったが、あの頃の記憶はまずまず鮮明に覚えている。
スタジオ周りの台風事情
お山の中に住んでいると、街中の台風状況とはちょっと違う。
標高が高めの地域に住んでいるので、河川の氾濫や、洪水といった心配はほぼない。だがしかし、山には山の被害がある。
ぽっきり
倒木被害だ。
「風速何○○メートルの風によって神社の大木が〇〇を直撃」なんてニュースを見かけるが、スタジオ周辺の山林では、台風の後、倒れた木が道を塞いでいることもよくある。
昼過ぎくらいに山を降りようとすると、道端にチェーンソーで切った形跡をみかけ、○○さんが切ってくれたのかなと思ったりも。
この辺りの山は、人の手が行き届いておらず、整備されていない所も多いので、木も弱くなったり倒れやすい状況。うちの庭も、成長した木々を切り倒しては、倒木しないように自衛に努めている。
もうひとつ怖いのは、土砂崩れ。
整備されていない山ということで、局地的な雨の時は土砂崩れも心配要素。
といっても、土砂崩れになる上の部分に住んでいるので、避難するといっても‥自然相手に対策も難しいのが現状である。
2010年・お山の倒木事件
大抵は、森の奥の方で起きることが多い倒木だが‥2010年に事件が起こる。
隣の敷地の木が折れて飛んできて、車を直撃したのである。
木が直撃
隣といっても人は住んでおらず、空き地状態。いくつもの大きな松の木が乱立していた。
保険には入っていたが、残念ながら車両保険には入っていなかった。
修理の見積もりをしたらまぁまぁの額になり、トホホ…と思いながら‥なにかしらこの状況を証明する書類があった方がいいかと思い、警察と保険屋さんに連絡。
すると、保険屋さんが「車両保険は出ませんが、弁護士特約があるので倒れてきた木の敷地の持ち主と係争されるようでしたら活用できます。」と教えてくれた。
ものは試しだ。その特約を活用して、弁護士に相談してみたところ、隣家と協議することになった。リアル逆転裁判「意義あり!」状態へ突入したわけである。
本当にそれはうちの木ですか?
弁護士さんに当日の状況を説明して、車の修理費用等を請求すると決め、隣家にその旨を伝えてもらった。
後日、隣家からきた返答。
「その倒木は、本当にうちの敷地の木ですか?」
少々驚きの返答だったが、争うってそういうことなのね。
身をもって納得。
折れた木の形状と、飛んできた木の形状をパズルのように組み合わせれば‥一目瞭然じゃないかと思うが、折れた元の木は、高さ7~8m。ひょひょいと登って検証というわけにはいかなかった。
また、弁護士曰く「木の専門家に見解を求めたりする必要が出てくる場合もあります。」と教えられた。
松が病気だったから弱っていた、もしくは、健康だったけどそれでも折れてしまうほどの風だった、など専門家の意見が必要だとか。松の専門家‥どうやって探すのだろうか?なんてことも考えたりも。
一つ一つ立証していくことで争いは進んでいく。
主張には、証拠も根拠も必要なわけで、風のデータを集めたりと奮闘し‥
結局は、隣家にも庭の管理に非があったということになり、車の修理代の一部の負担と、今後庭の整備と管理を約束するという書類を取り交わして和解。事件は一件落着となった。
我が家では、強風の危険を感じるたびに、この倒木事件を思い出す。
非常に強い勢力「チェービー」
非常に強い勢力といわれている台風21号「チェービー」の上陸が間近に迫る。
本当は明日東京出張だったのだが、交通機関にも大きな影響が出るとされJRも運休を発表。出張は延期となった。
台風は広い範囲の日本縦断となりそうで‥大きな被害がでないことを願うばかり。
ひとまず我が家では、いちじくとライムの木を避難させ、雨樋を直して‥食料を購入した。
皆様、備えはしっかり早めに‥どうかお気をつけて過ごしください。
倒木事件、すごい経験をなさいましたね。裁判は疲れると聞きますが、なかなかの苦労があるのですね…。
色んなものが、ぶっ飛んで来ないよう、お祈りいたします。
コメントありがとうございます。結局裁判までいかなかったのですが、なかなかどうして。和解までも遠い道のりでした。。台風21号、無事に通り過ぎることを祈るのみです。