ラグビーW杯2019、終了♪
ラグビーワールドカップ2019日本大会が、南アフリカの優勝で幕を閉じた。
グループリーグの第3戦を見てラグビー熱に火が付くという、世間から二歩三歩も出遅れている我が家。
連日連夜、日本代表の選手が色々な番組に出演され、様々なエピソードが紹介されている。勝利の裏側にあるストーリー&ドキュメント好きな私達は、後追いのラグビー熱が加速中。
全くルールもわからなかったリスが、今やポジションまで把握し、何冊もの本を読んでハマっていく中‥私の中に“ある記憶”がよみがえった。
私の世代。
ラグビーといえば、スクール☆ウォーズだ。
「今からお前たちを殴る!」で有名なあのドラマである。
高校三年の時、ラグビー部の顧問が、たまたまクラス担任になるという、スクールライフ。
クラスにはやんちゃな生徒も多く、時に少々手荒な熱血指導が繰り広げられたが、ドラマのような”学校の窓ガラスが割られるのが日常”ということも無く、まぁ平穏な高校生活を過ごした。
クラス担任は、ラグビー部顧問。
クラス担任が、ラグビー部の顧問という影響か?、いや、どう考えても集めただろうというくらい、うちのクラスにはラグビー部の生徒が多かった。
廊下の角で出合い頭に当たろうものなら、何m飛ばされるのだろう?という、ガタイの大きい生徒と、筋肉質でスラっとした体形の生徒が何人もいた。
うちの高校は出席番号がアイウエオ順。苗字が「ア」から始まる私は、たいてい出席番号は一番だったが、高校三年生のクラスでは、私の前にもう一人「ア」の人がいて、私の出席番号は二番になった。
この出席番号一番二番は、体育授業の測定なんかで、ペアになることが多い。
運がいいのか悪いのか?
私のペアとなった出席番号一番は、なんとラグビー部のエースだった。
日本代表と50m走
体育授業のスポーツテストの短距離走。
『よ~いドン』を合図に、50mの直線を走り、そのタイムを計測する‥あれである。
計測は、ストップウォッチの個数の関係で2人一組、出席番号順で行われ、トップバッターは「ア」から始まる苗字を持つ私達。横に走るのは、ラグビー部のエースだ。
そして、クラス担任のラグビー部の顧問は、熱血系の体育教師。
ラグビー部のエースとしては、顧問の前で手を抜くことは許されないという空気感が漂っている。
しかも、一番初めに走るのだから、ギャラリーの注目度最高潮の中で、計測がスタート。
『よ~いドン!』の合図で走り出した、出席番号一番と二番。
並走していたのは、スタートの一瞬だけ。風をきって遠ざかる彼の背中。置き去りにされる私。
まるで、新幹線と在来線。
いや、ウサイン・ボルトと高校生?という光景。
彼の走りを見ていると、私一人だけスローモーションかと錯覚をおこす。同じ身体の構造なのに、こうも違うものなのかと思わざるをえない。
「はやっ!」「うわ~、スゴっ!」というギャラリーからの声がひととおり止む頃、出席番号二番はひっそりとゴールラインを通過。
ちなみに、出席番号一番のラグビー部のエースは、高校日本代表に抜擢され、海外遠征にも参加していたそうだ。まさに、真のエースだった。
歴史に名を刻むエース
その後、ラグビー部エースの彼は、京都の大学へ進学。
今は亡き平尾雄二氏と、大学、そして社会人と同じチームで活躍。社会人チームでは日本選手権7連覇に貢献した。
社会人チーム引退後は、母校のラグビー部のヘッドコーチに就任したとも聞く。今もどこかできっと、日本ラグビーを支え続けているだろうと思う。
ある意味、日本代表の背中を追っかけた私。
現日本代表のラグビー試合を見て、あの強靭な肉体とスピードに圧倒されながら‥高校時代の彼の背中を思い出した。
逞しきラグビー選手たち。
想像以上にデカくて強くて、早いです。あっぱれ。