思考の素

音楽ビジネス成功の條件

初版が1992年の翻訳書。
翻訳元の書籍は、「ALL YOU NEED TO KNOW ABOUT THE MUSIC BUSINESS」。

レコード契約、音楽出版、アドバンス、ロイヤルティ、著作権など、知っておきたい音楽ビジネスの基礎知識を解説している。発行年から考えると、情報は少々古い点こともあるが、音楽ビジネスのヒントになる点も多い。

アーティストのための音楽ビジネス成功の條件/ドナルド・S.バスマン (内藤 篤:訳)
音楽業界騙されない度★★☆
情報の新しさ度★☆☆
私の音楽ビジネスバイブル度★★★

 

音響の専門学校で、音楽ビジネス/音楽に関する法律の授業などがあった。(→ 私流エンジニアへの道

授業の内容としては、少々お堅いものだったが、音楽産業の内情について、初めて知ることばかり。

その時にも、参考にしたのがこの書籍だ。

音楽ビジネスに携わっていく上で参考になる内容、レコード会社との契約・印税・著作権・コンサートの運営・グッズ&商品販売に関することや、得た収益をどのように折半するかまで書かれている。

中には、「この場合は、アーティトの収入はいくらになるか?」なんていう実践問題まである。

こう書くと、さぞかし堅い内容の書籍かと思われるかもしれないが‥

「〇〇に求める大きな要素の一つは“コネ”。人脈である。」
「バンド・グループの解散時に、グループの名前をどうするか?を決めておけ!」
「解雇、脱退等を取り決めたグループ内契約も必須だ」

など、実際の起きそうな問題に即したアドバイスまで書かれている。

また、アメリカで販売された書籍の翻訳なので、例題ででてくるアーティストは「イーグルス」「エリック・クラプトン」など、そうそうたるメンバー。

今でこそ、音楽著作権、音楽業界、音楽ビジネスの書籍が、多数出版されているが、当時はとても貴重な音楽関連のビジネス書だった。

近年出版された書籍に比べると、情報は少し古い部分もあるが(出版当時は、音源のインターネット配信なんてものは存在指定ない時代)、音楽ビジネスの総体的なカラクリを知るには、まだまだ参考になる書籍。

音楽・音響の専門学校生の方々。
中古で購入して、この本を通じて音楽ビジネスの歴史を知ってみるものオススメ。

ABOUT ME
Taicho
studio untrapのサウンド担当。美容院の息子に生まれた影響からか。第一印象の人当たりは良し。「早く家に帰りたい」と「大丈夫、何とかなるじゃない~」が口癖。無難かつ合格ラインを見極めて進む『良い塩梅』派。
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