隊長!発信!

もしもコンサート中に非常ベルが鳴ったら?

2018年もあと10日で師走に突入。
今年を振り返るTV番組もそろそろ始まる時期だ。

2018年は豪雪から始まり、豪雨、台風、そして地震。自然の力を思い知る一年になった。

公共ホールと防災

先日、クラシックのコンサートを観にしがぎんホールに行った。

ロビーに置いてあるコンサートチラシ、情報誌に混ざって京滋舞台芸術事業協同組合が出している「K.S.HORIZON」という広報誌を発見。

その中に「地震の際の劇場の対応について」の特集記事があった。

 

内容としては、

・公演中に地震が起こった時にどうするか?
・災害時にどうするかについての事前打ち合わせ
・災害時の対応についての意識の高め方

など、関係者の対談が行われるもの。
(こちらから閲覧可能。コンサートを主催される方や、ご興味のある方は是非。)

何千人、もしくはそれ以上の方が来場する公共ホール。
防災対策の指針を決めるだけでも、一大プロジェクトとなる。

ホールには、スタッフも多い。
万が一の災害時に迅速かつ的確に行動できるよう、連絡・誘導のマニュアル化、もしもの時の心構えや意思統一など‥大勢のお客様が集まる場所としての責任の中、日頃の準備や対策が備えられている。

火災訓練実施

当スタジオで音響・照明の管理を担当させてもらっている私設ホールでも、定期的な点検に加え、年に一度、防災訓練がある。

訓練日には、地元の消防署の方が来られ、実際火事が発生したという想定で訓練と指導が行われる。

火災警報が鳴り響く中(実際に大音量で火災報知機が鳴る)、火元の確認や、消防署への通報、それと同時にお客様の誘導を行うのだ。

 

思っている以上に大音量で鳴ります

 

訓練とわかっていても、なかなかどうしてムズカシイ。

消防隊員の方に見守られて行う訓練。
姿勢よく身体つきのよい精悍な隊員の眼差しを背中に感じてしまう。

訓練後「う~ん、こんな誘導ではちょっと…」なんて、ダメ出しされるんじゃないだろうか?と、集中力散漫な私。

ただ、経験するとしないとでは大違い。
建物の構造・出火場所に合わせた誘導方法、出口の確認など、わかっていそうで曖昧なことを確認し合う。

また、一度経験すると、火災警報器の大音量にも驚かなくなるもの。訓練って大事ね。

訓練の最後には、訓練用消火器を使った消火練習。
住宅地の一角で行われるので、実際に燃え盛る炎に向けて消火液を発射~鎮火…なんてことは無い。

概ね、消火器の使用方法を理解するためのもの。水が発射される仕様。

 

 

訓練用消火器の使用手順は、3つ。

・安全ピンを抜く。
・ホースを目標物に向ける。
・レバーをつかむ。→ 水が発射!

という、簡易な練習。
説明を受けた時点では、ふむふむと納得していたのに、いざ実践となると‥

消火器の安全ピンを抜き忘れて、水が発射されずなんてことに。「はい。そこは焦らず、落ち着いて。」という指導を頂戴いたしました。

消火訓練後、隊員さんは「消火が無理だなと思った際には、頑張らずに、さっさと逃げてくださいね。命が一番大事です。」と、念押し指導。

火災の素人判断は禁物。
私達は命を守ること。そして、専門家にさっさと任せるのが正解。

避難訓練コンサートとは?

最近、よく見かける「避難訓練コンサート」。
ホールのコンサート案内や、新聞、ネットニュースの記事などで、公演案内がでている。

「避難訓練コンサート」とは、観客らが音楽鑑賞の合間に避難行動をするというもので、無料でコンサートが観れるかわりに避難訓練にご協力くださいという内容だ。

このコンサート。
日本各地のホール・会館で行われていて、神戸国際会館では「トイレの神様」の植村花菜さんの公演を楽しめたり、オペラを観劇できるものなどがある。

いつ避難訓練が開始されるかは、来場者に知らされないことが多いらしいが、避難訓練の後は、もう一度、ホールに戻って最後まで公演を楽しめるというもの。

ウェブサイトからの募集や、事前申込みが必要なものが多いが、基本的には無料。私達も一度応募してみたいと思いつつ、日が合わなくて、未だ応募はできずにいる。

 

 

では、実際に観覧中‥
地震や非常ベルが鳴る事態が起きた場合、どうしたらいいのか?

パニックにならずに冷静でいるというのは難しいかもしれないけれど、基本は “ホールのスタッフの指示に従う” が正解。

あとは、コンサートが始まる前。
着席してまだかな~と待っている時、非常出口ランプをチラ見しておきましょ。

チラ見も備えのひとつとなります。

ABOUT ME
Taicho
studio untrapのサウンド担当。美容院の息子に生まれた影響からか。第一印象の人当たりは良し。「早く家に帰りたい」と「大丈夫、何とかなるじゃない~」が口癖。無難かつ合格ラインを見極めて進む『良い塩梅』派。
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