「お手数おかけします」の意味

「お手数おかけします」の意味

手数の意味

日常的によく使う「お手数おかけします」という言葉使い。

あらためて意味を確認すると‥

【手数】てすう・てかず:ある事をするための労力。手間。

「お手数をおかけします」
主に、自分以外の誰かの為にする労力を意味し、相手に対して「ご面倒をおかけして申し訳ありません」というお詫びの気持ちも含んだ言葉。

 

 

誰かに何かを頼む時、主に2種類に分けられるように思う。

1)その人にしか出来ないことをお願いしたい時。
2)時間がない、面倒くさい等、自分でもできるけれど誰かにやってほしい時。

仕事においては、業務の過程で発生したことや、効率化アップの為に②「誰かにやってほしい、お願いしよう」に行き着くこともある。ただ、②の安易なお願いはそこらに存在している。

「このメール、○○にも送って~」というお願いに対し、「そのメールを私に送っている時間で○○にも送れると思うけど‥」とブラックなリスが心でつぶやく。

その一方、もしやその発想が思いつかないのか、はたまた、ただ面倒くさいだけのか、と思いを巡らし、〇〇へメールを送信する。

そんな時、考えるのが「手数」について。
例え15分でできることであっても、4つ頼まれたら1時間かかる。何かをしている最中ならば、その流れをとめるという代償も発生。

こんなことを分析するに至ったのは、あるハプニングが起こったからだった。

事件勃発

8月末の製品発表を目指している“めでたいプロジェクト”の準備で、A社にある商品を50個発注した。

8月後半は通常業務が忙しくなると予想できたので、余裕をもって8/3に発注。

その商品の販売元A社HPによると、納期までは約7日間。
A社では商品加工も行っていて、7日という納期は商品に加工を施した場合の日数。今回、うちでは加工の発注はお願いしないので、もっと早く到着できるかもと希望納品日を8/8で依頼した。

これでお盆の時期に商品加工ができる~と考えていた私。

事件は、1本の電話から幕を開ける。はじまりはじまり~。以下、簡略化した流れをご覧ください。

8/6:電話
A「すいません。8/8納品ご希望ということでしたが、8/9になります。」
R「いいですよ~ご連絡ありがとうございました!(あ。やっぱり加工無しは、納品に7日間もかからないのね)」
8/7:またも電話。出られなかったので、メールが届く。
A:ご希望の商品のカラーが欠品していて、次回入荷も未定。別のカラーに変更してもらえないでしょうか。
R:え?!?昨日納品日の話をしたのに、商品用意できてなかったってこと?!多々不可解な点はあるけど‥ひとまず違うカラーを再検討。8/9にメールにて再発注。
8/14:その後5日間連絡なし。メールを送る。
商品が確保できたのか、いつ納品できるのかと問い合わせると、「8/20~21に納品できる予定、8/17に確実なことがわかるので連絡します」と返事あり。「できるだけ急ぎで送ってください」と連絡する私。
8/17:連絡なし。。

8/21:商品到着。
確認したら‥注文個数より6個も少ない。

急いで電話するが、担当者会議中のため折り返しの電話となる。ひとまず送付された商品の個数が足りないことを伝え、早急に確認していただくようお願いする。

担当者から電話があるも開口一番「返品交換のご相談ですか?」と国語算数なやりとりがあったあげく、調査してもらったら‥カラー変更をした際に注文数の6個見落としが発覚。尚且、個数見落としがあるのに請求金額の変更はされぬまま、クレジットカードの決済は進行。こちらが指摘しなければ過請求が発生していたと判明。思わず「これ、どないなっとるねんということですわ。」とリスノ関西弁が出る始末。

結局、追加分の到着は8/24となってしまった。

お客様視点を想像する

東京03‥アンジャッシュ‥などが出演するコント番組で、「だから~さっきも言いましたけど~」なんてセリフが良く使われる、とぼやっと頭によぎる。

あぁこういうところからコントって生まれるのかなぁ。そんなやりとりだった。

私は販売員をはじめてから3年程の間は、いつも「怖さ」を感じていた。
今回の一件を考えていたら‥その「怖さ」の意味がなんとなくわかった気がした。

「きちんと応対できるだろうか」
「お客様の問いに答えられなかったらどうしよう」
「クレームに対して会社の姿勢を示しつつお客様のお気持ちも受け止められるだろうか」

それは、自己判断できない事案が起こるかもと想像できたから「怖い」と感じていたのだ、と。

今回、私が発注しているのは50個。
大量の商品を発注するということは、個人で使うのが目的ではない。

「きっと何かに利用するのだろう」
「納品が予定より2週間も遅れたら‥さぞ大変に違いない」

そんな想像は安易にできそうなものだけど、そんな欠片は微塵も感じられなかった。

最初の電話では、さずがに私も怒っていたけれど‥
何度も「確認します」と折り返し電話を続けるうちに、あまりの「当事者意識の低さ」と「お客様視点の欠如」に途中で気力を失った。

 

お手数おかけしますの真髄

今回のやりとり。
カラー変更による再検討&調整。商品が足りない連絡とその後の応対。

電話とメールに費やした時間は、軽く3~4時間。

 

 

疲れてどんよりしていた時‥
ふと「お手数をおかけします」の言葉を思い出した。

「手数」ある事をするための労力=時間×労力

誰かに何かをお願いする時、その人がどんな状況か、どんな予定があるのかはわからない。身をもっての体験で、そんな想像力が格段にアップした気がする。

「お手数をおかけします」の真髄を知り、「手数」の重みを知った。

ちなみに、A社から「お手数をおかけしました」という言葉は聞いていない。

これは、私の分析過程を綴った、実話に基づいたオハナシ。

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